平昌オリンピックが閉幕してまだ1ヶ月しかたっていませんが、フィギュアスケートでは男子女子ともに世界選手権が開会され、女子の方では今朝フリースケーティングまで終了し、その最終的な順位まで決定しました。
その結果、なんと日本人選手として出場した樋口新葉選手がショートプログラム8位から怒涛の追い上げを見せて見事2位に輝き、平昌オリンピックで見事4位入賞を果たした宮原知子選手は3位ということで、2人は日本人のダブル表彰台という快挙を成し遂げました。
ちなみに、日本人選手が世界選手権で2人表彰台に上がるというのは、安藤美姫さんと浅田真央さんがダブル表彰台となった2007年以来のことなので、まさに11年ぶりの出来事ということになります。
しかし、今回の世界選手権で一番高いところ、つまり金メダルに輝いたのは、先日平昌オリンピックで金メダルに輝いたアリーナ・ザギトワ選手ではなく、平昌オリンピックで3位であったケイトリン・オズモンド選手でした。もちろん、今大会ザギトワ選手は大会に出場されています。(エフゲニア・メドヴェージェワ選手はケガで欠場)
結論から言うと、そのザギトワ選手は、今回の世界選手権、ショートプログラムを終えた時点では1位に約1ポイント差の2位につけ、十分優勝圏内にいたのですが、フリースケーティングでまさかの大失速をしてしまい、5位に転落してしまったのです。では、その理由は何だったのでしょうか?
ということで今回の記事では、そのアリーナ・ザギトワ選手が5位に終わってしまった今回の世界選手権、その理由は何だったのか詳しくまとめていきたいと思います。
アリーナ・ザギトワ選手がまさかの5位、その理由とは?

約1か月前、平昌オリンピックではフィギュアスケートで熾烈な戦いが繰り広げられ、非常にレベルの高い大会でしたが、
その平昌オリンピックでは、優勝候補筆頭であったエフゲニア・メドヴェージェワ選手が、同じくロシア代表として出場していたアリーナ・ザギトワ選手に敗れたということで話題となりました。
また、ザギトワ選手はまだ15歳でありながら、その素晴らしい演技に会場内から歓声の声が挙がったのを覚えている方も多いと思います。
しかし、それから約1か月後に行われた今回の世界選手権、会場内に響いたのは、歓声ではなく「悲鳴」でした。というのも、そのザギトワ選手は、フリースケーティングで転倒という大きなミスを3回もしてしまい、その結果、総合得点が平昌オリンピックよりも20点以上低くなってしまったのです。
ちなみに、ザギトワ選手が優勝した平昌オリンピックでの得点は239.57点でしたが、今回の世界選手権の得点は207.72点でした。これを見ていただくといかに今回の点数が本人にとってもショックなものであったかというのが良くわかっていただけると思います。
実際、今回の世界選手権で、ザギトワ選手は演技後に涙を見せる場面がありました。また、実際にフリーの得点、および総合得点が表示された際にはあまりのショックに顔を手で覆ってしまっていました。
今回、直接的な理由はその3度のミスにあったわけですが、これについてもう少し詳しく見ていきましょう。
ザギトワ選手のプログラム構成が1つの原因
ザギトワ選手が平昌オリンピックでたたき出した239.57という点数は、男子の選手であってもトップの選手が出すような素晴らしい得点です。
具体的には、これは平昌オリンピックの男子の部では19位に入れるほどの点数です。ちなみに今回連覇を果たした羽生結弦選手の特典は317.85でした。羽生選手圧倒的ですね…!
そして、ザギトワ選手がなぜそれほどまでの得点を出すことができるのかというと、それは彼女のプログラム構成が1つの鍵を握っています。
というのも、すでにご存知の方も多いと思いますが、フィギュアスケートでは後半にジャンプを飛ぶと基礎点が1.1倍になるというルールがあります。そして、ザギトワ選手はそのジャンプを全て後半に持ってくるという構成にしているのです。
そのため、それがうまくはまりきれば、演技前半にジャンプを飛ぶよりも、全体の点数はかなり高くなります。
しかし、一部ではこの構成が議論されたこともあり、まさに「諸刃の剣である」と揶揄する方もいるのです。そして、今回の世界選手権では、その構成がまさに裏目に出る結果となってしまったといいます。
話によると、そもそもジャンプというものは流れに乗れていないと失敗の確率が高くなるものですが、後半は疲れも出てきますし、焦りも生まれやすいので、1度失敗すると、連鎖的に失敗が生まれやすくなってしまうのです。
今回、ザギトワ選手はまさに3度転倒するというまさかのミスをしてしまいますが、これは演技後半にジャンプをすべてもってくるという構成上非常に懸念される展開なのです。
今回のこの事態を経て、ザギトワ選手が今後プログラムを見直す可能性があるかどうかはわかりませんが、少なくともどんなリスクがあるのかというのは本人が1番良く感じているところなのかもしれません。
若くして五輪女王となったザギトワ選手、その後遺症とは…
これはフィギュアの世界のみならず色々なところで聞いたこともある話でもありますが、若くして何かを極めてしまうと、その後のモチベーションの維持などが難しくなるというのはよく聞く話ではあります。
ザギトワ選手はオリンピック女王になりましたが、そんな彼女は実際はまだ15歳の少女です。やはりオリンピックを優勝という最高の結果で終えて、少し気が緩む部分であったり、モチベーションを維持できなかったりという可能性は十分にありえます。
また、オリンピック女王としてさらなる活躍を期待するファンも多かったことでしょうし、そういう意味で今回彼女が感じるプレッシャーはオリンピック以上のものだったのかもしれません。
オリンピックの優勝後には様々な取材などへの対応をしなければならない部分もあったでしょうし、とにもかくにも、気持ち的にも肉体的にも、ベストなコンディションではなかった、と考えるのが妥当なのではないでしょうか?
しかし、今回のことが彼女のトラウマとなって、これからの彼女の演技に影響しなければいいなと思うのですが…。とりあえず、今はゆっくりと休んで、また気持ち新たに頑張っていただきたいと思います。
まとめ
今回の記事では、本日幕を閉じた女子のフィギュア世界選手権において、まさかの5位という結果に終わってしまったザギトワ選手ですが、その理由は果たして何だったのかということについて詳しくまとめさせていただきました。
今回の結果をザギトワ選手がどう受け止めているのか、トラウマになってしまっていないか不安なところではありますが、世界のトップで戦う様な方ですから、おそらく気持ち新たに今度はまた素晴らしい演技を見せてくれるのではないかと思います。
是非、本人には15歳らしくこれからものびのびと楽しんで演技してほしいですね。それでは最後まで読んでいただきありがとうございました(*^-^*)
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