
皆さん、最近よく「スーパー台風」という言葉を耳にしますよね?
2018年3月30日には、スーパー台風が日本に上陸し、高潮が発生した場合の東京の被害予想を東京都が発表しましたが、荒川や江戸川の堤防が決壊した場合、なんとその水の高さは地上10mになるとも言われています。
10mというと、信号機まで飲み込んでしまうほどの高さなので尋常ではありませんよね。
しかしここで、
そもそもスーパー台風とはいったいなんだ?と思われた方もいると思います。
最近では当たり前のように使われている言葉ですが、その意味とはいったい何なのか?
そして、被害予想なんて言っているけど、結局いつ来るのか?
はたまた、その原因と対策は何なのか?
分からないことだらけですね。
そこで今回の記事では、そんなスーパー台風に関する情報を詳しくまとめていきたいと思います。いつ来ても大丈夫なようによく確認しておきましょう。
そもそも台風って何?

スーパー台風の意味について説明する前に、
そもそも台風とは何かというところから確認してみましょう。
台風といえば、特に夏の暖かい時期にやってきますが、これには理由があります。なので、まずは台風のでき方について確認していきます。
まず夏になってくると、北半球では熱い日差しが海をじりじりと照らします。特に熱帯付近、つまり赤道付近なんて暑そうですよね。
そして、そのような日差しが海を照らすと、海の水が蒸発して、上空へと昇っていきます。
これが「上昇気流」です。蒸発した水は上空で熱を放出し、凝縮し、雲になります。

そして、雲の割合が増えてくると、これが次第に渦を巻き始めます。つまり、台風の子供の誕生です。
なぜ渦を巻くのかというと、それはついつい忘れてしまいますが、地球は回っているためです。
私たちは普段その時点の力を感じることはありませんが、雲のような大きな存在になってくるとその自転の影響というものを受けてきます。(コリオリの力)そして核となる場所に周りから回り込むような風が入ってくると、それが渦になっていくのです。
そして、ぐるぐると回りながら水蒸気は上昇気流として上へ上へと上っていくので、
その中心の気圧は低くなる、つまり「低気圧状態」になります。
以下の動画を見ると、その台風ができる様子がわかります。
そして、これがどんどん大きくなっていくと、それが日本近海に来る頃には大きな台風になっているのです。
つまり、
「巨大化した熱帯低気圧」それが台風の正体です。
そして、よく中心が〇〇〇ヘクトパスカルである、という話をしますが、
台風が大きければ大きいほどより空気が巻き上げられるので、中心気圧は低くなります。
また、説明はいらないと思いますが、
- 「台風」
- 「ハリケーン」
- 「サイクロン」の3つは、
どこでそれが発生するかで名称が異なり、台風とは北西太平洋で発生するもののことを言います。(他にも定義がありますがそれはおいておきましょう。)
さて、というわけで台風とはもともとは大西洋で発生した熱帯低気圧のことなのですが、
このうち、「低気圧域内の最大風速が17.2m/s以上にまで成長したもの」を、台風と呼びます。
そして、その最大風速がどの程度なのかによって、台風の呼び方の表現が変わってくるのです。具体的には以下のような感じです。
- 台風: 最大風速が17.2m/s以上
- 強い台風: 最大風速が33m/s以上44m/s未満
- 非常に強い台風:最大風速が44m/s以上54m/s
- 猛烈な台風: 最大風速が54m/s以上
確かに、よくニュースなどを見ると、
「強い台風が」、
「猛烈な台風〇号が」なんて言っていますよね。
スーパー台風の意味とは?いつ来るの?

ここから今回の本題にやっと入りますが、
「スーパー台風」の意味とはいったい何なのでしょうか?
ただ、察しがいい方ならもう気付いているかもしれませんが、スーパー台風のスーパーというのは何を意味しているのかというと、
その「風速」がスーパーなんですね。
そして、米軍合同台風警報センターの定義によると
「地表付近の風速が1分平均で67m/s超の台風」をスーパー台風としています。
しかし、日本は10分平均で換算しており、難しい説明は省きますが、
日本の定義でいうとスーパー台風は59m/s以上とされています。ちょっと基準が違いますね。
つまり、猛烈な台風より強く、風速59m/s以上が日本でいうスーパー台風です。
ちなみに、死者行方不明者5000人以上、負傷者約39000人を出し、戦後最大の自然災害といわれた伊勢湾台風(1959年)は、このスーパー台風の定義を満たしているものでしたが、日本に上陸することには勢力が弱まり、スーパーではありませんでした。
しかし、それでもこれだけの被害が出ているということが驚きです。
というわけで、最近よくスーパー台風という言葉をしきりに耳にしますが、その意味は分かったとして、
結局そのスーパー台風はいつ来るのか?というところが気になりますよね。
ただ、これだけ最近騒がれているところからもなんとなくわかりますように
実はこのスーパー台風、
早ければ今年にも日本を直撃する恐れがあります。
なぜスーパー台風が出来てしまうのか?その原因とは?

日本はまだそのスーパー台風を経験していないといいましたが、
2005年にアメリカを襲ったハリケーン・カトリーナ(死者1800人以上、最大風速70m/s以上)
2013年フィリピンを襲った台風30号(死者約7000人以上、最大風速約65m/s)
このように、世界を見渡すとすでにスーパー台風の脅威を経験している国は既にあります。フィリピンの方は本当につい最近のことで、大きなニュースになりましたよね。
そして、今なぜこんなにスーパー台風が話題なのかというと、
最近では「地球温暖化」が問題になっていることは皆さんご存知だと思いますが、
この地球温暖化の影響によって、どんどん大規模な台風ができやすくなっているのです。
その理由としては、地球温暖化の影響によって地球が温かくなってしまった結果、蒸発した海水がより高くまで上昇し、放出される熱もまた増加します。
するとまた空気がより温められ、上昇気流が強まり、台風も巨大化してしまうのです。
そして、太平洋赤道東部の赤道付近の海水温が低くなるラニーニャ現象が、2018年の春、つまりもう間もなく終わると予想されているため、今後海水温は上昇し、そして2018年はスーパー台風が発生する可能性があるということなんです。
つまり、スーパー台風ができる大きな原因の1つが地球温暖化、そしてさらにラニーニャ現象の終わりがさらに原因となって、今年2018年は日本をスーパー台風が襲う可能性があります。
スーパー台風が発生した場合の対策とは?
スーパー台風が発生する原因については説明しましたが、正直この原因をどうにかすることは難しいので、私たちはスーパー台風が発生し、日本に上陸するとなった場合に、どのような対策をとるのかということが重要になってきます。
ということで、その対策としては以下のようなことが挙げられます。
- 避難経路、避難場所の確認、避難指示が出たら早急に避難
- 貴重品を持ち出せるようまとめておく
- 食料品や懐中電灯のような防災用品の確保
- 避難勧告が出ていない場合、決して外には出ない
- 家屋の補強
などなどです。特に、避難経路及び避難場所の確認は非常に重要です。
最初に申し上げましたように高潮が発生した場合東京は10mまで浸水しますから、高いところに避難したとしても流されてしまう可能性は十分にあります。
また、風速50m/sを超えると車の車体のような重いものまで転がすほどの力があります。
どこから何が飛んでくるかわかりませんので、絶対にむやみ外に出ないようにしましょう。
まとめ
今回の記事では、スーパー台風とは何なのか、その意味や、いつ来るのかということについてまとめますとともに、その原因と対策などについてまとめました。
日本は、かつての伊勢湾台風以降かなり台風への対策を講じてきたので、それ以降そこまで甚大な被害を出したことはありませんが、
自然災害による被害がどれほどのものになるのかというのは、津波を経験している今の日本人にはよくわかっていることだと思います。
このスーパー台風、早ければ今年にもという話ですが、
もし来てしまったとしても無事乗り切れるよう、防災意識をしっかりと持つように気を付けましょう。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)
こちらの記事はいかがですか?⇒落雷で死亡する理由とは?その原因と、保険はきくのか解説!
コメントを残す