※ブックオフが倒産寸前?その理由や海賊版サイト「漫画村」の影響は?

今月の4月11日、インターネット接続業者からのサイトブロッキングという形で、事実上の閉鎖に追い込まれた海賊版サイト「漫画村

しかし、現在その運営者はまた新たな海賊版サイトを立ち上げたということで、そのサイトブロッキングという手法は何の意味もなく、

この問題を解決するにはもっと根本的な対策、

それこそ運営者をどうにかして逮捕しない限りは問題は解決しないということがはっきりしてしまいました。

ということで、今後またしばらくはこの海賊版サイトをめぐる問題は続いていくものと思われますが、

海賊版サイトをめぐる問題では、何より漫画業界の経済的な損失が膨大な額になるとして、ここが非常に問題視されていました。

なんと、その損失額は、現時点でおよそ3000億円にも上るとされており、

今年2月には、日本漫画協会から国民に対して漫画村のような海賊版サイトは使わないようにとの声明が出され、これが、漫画村のような海賊版サイトをめぐる問題解決に政府が本格的に動き出すきっかけとなったのです。

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というわけで、日本の漫画業界を支えている漫画家にとっては今現在非常に苦しい日々が続いているのですが、

それと関連した話で、中古品の漫画や小説などを広く取り扱っているあのブックオフが、どうやら現在かなり経営が苦しい状況にあるようです。

そこで今回の記事では、そんなブックオフの最近の経営事情、そして倒産寸前になってしまっている理由などについて詳しくまとめていきたいと思います。

ブックオフが倒産寸前?

中古品の漫画や小説などの売買を主な事業としている「ブックオフコーポレーション

このブックオフの店舗は「立ち読み」が現状許されていることがある種1つの売りであり、これまでについつい時間を忘れて立ち読みに没頭してしまったという方もいるのではないでしょうか?

しかし、そんなブックオフは最近、電子書籍の台頭などから経営不振が続いており、年々利益が減ってきているというのが現状です。

具体的には、ブックオフの「営業利益」は、ここ5年を見てみると

  • 2013年3月期:19億1400万円
  • 2014年3月期:20億2400万円
  • 2015年3月期:11億2700万円
  • 2016年3月期:-5億3000万円
  • 2017年3月期:1億1600万円

となっており、2016年の3月の報告では、2004年の上場以来初めての赤字を記録してしまいました。

しかし、翌年の2017年には、その営業利益はギリギリ黒字に転じたものの…

実は、「純利益」自体は2017年も前年に引き続き大幅な赤字となっているのです。

  • 2013年3月期:10億5800万円
  • 2014年3月期:9億5100万円
  • 2015年3月期:1億5100万円
  • 2016年3月期:-5億2800万円
  • 2017年3月期:-11億5900万円

ここで、補足説明させていただくと、

営業利益」とはその売上から、仕入や人件費などの経費を引いたもので、いわば会社の本業による利益のことを意味しており、

純利益」とは、そういった本業以外の部分も含めた全体の利益を意味しています。例えば、新しく店舗の建設を行うための費用であったり、税金であったりといった部分を差し引いたときの利益が、「純利益」です。

つまり、総合的に考えると純利益が黒字に転じていないことには結果的に利益はないという意味でもあるのですが、これが11億マイナスというのは、倒産の可能性さえあるかなり危機的な状況であるといえるでしょう。

ブックオフの経営が厳しくなっている理由とは?

先ほどの数字を見ていただいた通り、ブックオフは現在その経営がかなり厳しい状況になってしまっているのですが、

その理由としては主に次の3つが挙げられます。

  1. 電子書籍の台頭によって、紙媒体離れが進んでいる。
  2. ヤフオクのようなオークションサイトが身近になったことによって、個人での売買が可能となった。
  3. せどらーの排除によって、顧客数の減少にさらに拍車がかかった。

などなどです。

順番に説明していきます。

1:電子書籍の台頭によって、紙媒体離れが進んでいる。

まずこれは説明するまでもないことで、最近では電子書籍の売り上げが段々と伸びてきており、紙媒体の漫画を購入する人口は徐々に減ってきているというのが現状です。

これは、スマートフォンが主流になってきている現代においては、ある意味当然の流れと言えるでしょう。電車なんかでも、電子で本を読む方が増えてきていますよね?

また、最近では「ジャンプ」のような漫画雑誌も電子書籍として販売されるようになっていますが、そんなジャンプは特に最近になってその雑誌1号あたりの平均印刷部数がかなり減ってきており、2017年にはついにその部数が初めて200万部を下回る結果となってしまいました。(2000年初期は300万部を超えていた。)

ただ、これは一概にそういった人口が電子に流れたというわけではなく、少子化によって漫画を読む人口が必然的に減っているということも大きく関係しています。

また、ジャンプが取り扱う漫画のジャンルに変化が生じてきていることも関係しているでしょう。

ただ、これからのことを考えるのであれば、今後電子書籍はもっと主流になる時代になっていくことは間違いないので、古本を中心に取り扱うブックオフにとっては、この時代の流れに対応した新たな事業を展開しないことには生き残りは厳しいでしょう。

2:ヤフオクのようなオークションサイトが身近になったことによって、個人での売買が可能となった。

ブックオフとはそもそも、以前は古本を安く買い取り、買い取り価格より高く販売することによって成り立っていた事業です。

非常にシンプルですが、これは最初にやったもん勝ちというところですね。フランチャイズ契約を結んでいる店舗も含むと全国1000店舗近くにまで拡大することに成功し、古本販売事業を行っている会社としてはトップを快走していました。

しかし、近年では「ヤフオク」や「メルカリ」のようなサービスが人々にとって身近な存在となり、わざわざブックオフに売りに行く人口が減ってきているということも深刻なブックオフ離れの理由の1つとなっています。

それに、何よりブックオフよりヤフオクで売る方が高く買い取ってくれるということを顧客がだんだんと気づき始めているので、ブックオフに売りに行くメリットがないのです。

3:せどらーの排除によって、顧客数の減少にさらに拍車がかかった。

せどらーとは、いわゆる「せどり」という行為を行う人々のことであり、

良い品を安く仕入れ、Amazonなどで高く販売することをせどりと言います。

そして、このせどらーの主な仕入先だったのがブックオフだったのですが、ここ数年の間に、ブックオフは段々とそういうせどらーがせどりをできないような環境づくりを行ってきたため、結果そういうニッチな層も減少し、本を買い取る人々の減少にさらに拍車がかかってしまいました。

ちなみに、本せどりはそれだけで月に100万円を稼ぐような方も以前はいた一時期大流行した副業でした。例えば、ブックオフで数百円で売られているような本でも、中にはネットで売ると2000円近い値段で売れるような本も結構あったのです。

そして、せどらーはそういったものを調べるためのバーコードリーダーを持参し、店舗で実際にそれを利用してネット価格を調べながら仕入れをしていたのですが。

ブックオフはそれを迷惑行為と判断し、だんだん本格的に排除に乗り出しました。

例えば、ブックオフで本の仕入れは、スタンプを集めることによってもらえる「ワンデーサンクスパス」という10%オフで本を購入できる割引券を使って仕入れるのが基本でしたが、これが2015年に廃止。

されに店舗によってはバーコードスキャンを注意されるような店舗も増え、必然的にやりづらくなってしまいまいました。

さらに、せどらーを排除すべく、ブックオフ側もそのAmazon価格に沿った値段を本につけるようになり、結果せどりは、今でもやろうと思えばできますが、前よりは確実にやりづらくなってしまったのは確かです。

そして、皮肉なことにその排除によってまたブックオフの顧客は減ってしまいました。

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海賊版サイト「漫画村」の影響も?

最近大きな話題になっている海賊版サイト「漫画村」ですが、

なんとこのサイト、4月12日に今度は「漫画タウン」というサイトとして復活し、話題となっています。

この漫画村がどうして法律的に排除できないのかということについては以下の記事を参考にしていただきたいと思いますが、

⇒※「漫画村」「漫画タウン」を見る人は違法なのか?

今回はブックオフの経営不振についてお話ししていますが、正直なところ、こういった海賊版サイトの存在も、ブックオフの経営不振の大きな理由の1つでしょう。

というのも、最初に申し上げましたように、ブックオフは立ち読みができるのが1つの売りでしたが、

漫画村のような海賊版サイトは、そういった漫画が家で無料で読めてしまうサービスだったので、ブックオフに行く必要がなくなったと感じていた方は少なからずいると思われます。

しかもこの漫画村、なんと月間の利用者数が9800万人を超えていました。つまり、漫画自体は読みたい人は沢山いるのに、ブックオフの経営があれだけ不振になっているというのは、やはりその事業を大幅に見直す必要がありそうです。

ブックオフはここ数年が勝負

ブックオフは倒産寸前かといいましたが、実際は、その経営体制を見直せばまだ立て直しは十分に可能でしょう。

実は、利益自体は減少傾向にありますが、その「売上高」はここ数年間ほとんど横ばいの状態が続いています。ですので、店舗を縮小したり、人件費の削減を行えば、まだ利益は出すことは可能です。

さらに、ブックオフは近年本以外様々な商品の買い取りも積極的に行っており、2014年からはヤフオクと提携してそういった商品を売り出しています。

ただ、これがメルカリなどに押され気味なのですが、この辺りの戦略を変えていくことによって、またブックオフが事業全体として立て直すことは可能だと思われます。

とはいえ、紙媒体の本離れが今後進んでいくということはやはり否めないところでしょう。

ですので、ブックオフコーポレーションという会社名ですが、今後は本以外のところでどれだけ頑張れるかというところで倒産するか否かの明暗が分かれることになりそうです。

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