今我々がいる宇宙は、我々の常識からすると本当に果てしないほど広い空間であることには間違いありませんが、
そんな宇宙も、初めは豆粒よりも小さな大きさから始まったといわれています。
しかし、そんな宇宙は創生からわずか1秒足らずでもうその果ては見えないくらいの距離まで遠ざかってしまい、
今もなお、その果ては光よりも速いスピードで遠ざかっているものと考えられています。
私たちの当たり前のような毎日は、そんなわけのわからない空間の中で起こっている出来事であるわけですが、
ふと考えてみると、そんな空間にも限りなく遠い場所に必ずその端っこはあるわけで、
その宇宙の端っこが今どこにあるのか、そしてその向こう側には何があるのか気になる方は多いでしょう。
そこで今回の記事では、その宇宙の端っこに関する、神秘的な話をまとめていきたいと思います。
宇宙の神秘に迫る!今私たちの地球は宇宙のどこにあるのか
宇宙の端っこが今どこにあるのか、そしてそれを探ることがどれだけ果てしないことなのか、それを理解するためにも、まずは私たちの
「地球」
がどれだけちっぽけな存在なのかというところからお話ししましょう。
まず、我々の住んでいるこの地球という星は、
約46億年前に誕生し、
約38億年前に、初めて細菌レベルの生物が誕生したと考えられています。
ちなみに、我々のいる宇宙空間は、今から138億年前に誕生したと考えられています。
ですので、宇宙が誕生して100億年たって、ようやく我々人間やその他の生物の共通の祖先が誕生したのです。
水や酸素のような原子が誕生するのはまだ納得できますが、そこからエネルギーを蓄えて活動する生命が誕生するというのは、まさに神秘ですよね。
もしかすると、我々もいつか実験的にそういった生命を原子レベルから作り出せるときが来るのかもしれません。
というわけで、我々の住んでいる地球は、環境にも恵まれ、奇跡的に生命が誕生した
「神秘の星」と言えるのですが、
実はそういう生命の誕生している星というのは、我々が知らないだけで、この宇宙の中にはおそらく沢山存在しています。
前置きが長くなってしまいましたが、皆さんもこの説明を聞けば、もし宇宙人の存在を信じていない方でも、きっと間違いなく宇宙人はいると考えるようになると思いますよ。
まず、我々の住んでいる「地球」は、太陽を中心とし、その周りを公転する惑星軍からなる
「太陽系」の中に存在しています。
地球は、この太陽から3番目に近い位置する惑星であり、
近い方から、
「水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星」
となっているのは、皆さんもご存知ですよね?水金地火木…と覚えるあれです。
ただ、3番目に近い地球でさえ、その太陽までの距離は約1億5000万Kmも離れているのですが、宇宙レベルで考えると、その隙間はあって無いようなものです。
というのも、「太陽」のような自ら光り輝く星のことを「恒星」というのですが、実は地球を含む太陽系の周りには、その恒星があと
2000億個ほど存在していると考えられています。
そして、その恒星それぞれに、またそれらの周りを周回している惑星が多数存在しています。つまり、それぞれが地球のような星を持っていてもおかしくないのです。
これだけでもかなり生命がいそうな気がしますが、実はこれはまだまだ宇宙の一部だけの話。実は、その2000億個の恒星とその他の数えきれないくらいの惑星が集まってできているのが、
我々のいる「天の川銀河」でしかないなのです。
この天の川銀河は、その直径がなんと
10万光年もあると考えられており、
その中心には太陽質量の約300万倍もの質量を持った巨大ブラックホールがあると考えられています。
そして、我々がいる太陽系は、その天の川銀河の中心から、約2万6000光年ほど離れた場所に、目に見えないくらいのレベルで存在しているものと考えられています。
つまり、天の川銀河から出ることさえ、果てしない冒険なのです。
ただ、本当に驚くべきはここからなのですが、我々のいるこの宇宙空間には、このような銀河が、これまた
1000億個以上は存在していると考えられています。(最新の発表では2兆個との意見も)
その中には、天の川銀河が豆粒くらいの大きさしかないと感じられるような超巨大な銀河も存在しています。
なんとこれまでの観測から、宇宙には
太陽質量の210億倍もの大質量を持った、超巨大ブラックホールを中心とする銀河も見つかっているのです。
つまり、この宇宙にある星の数は、まさに天文学的な数値になるということが、皆さんもこれでわかっていただけたかと思います。
では、そんな沢山の惑星や銀河を従える宇宙の果てが今どこにあるのか、考えてみましょう。
宇宙の端っこは今どこにあるの?その向こう側には何がある?
限りないくらいに感じる広さを持つ宇宙ですが、それにも必ず「限り」はあります。
では、その宇宙の端っこは今どこにあるのかというと、
残念ながら、これは誰にも分らないというのが今の見解であり、これからもそれが本当の意味で分かる日は来ないでしょう。
しかし、よく「宇宙の果て」というと
「観測可能な宇宙」の端っこを意味することが多いので、これについて簡単に説明しましょう。
この観測可能な宇宙とは、宇宙が誕生してから、初めて光が進むことができるようになった「光源」の場所が、今どこにあるのかという意味での宇宙の果てを意味しています。
ちょっと意味が分からないと思いますが、光の正体は「光子」という素粒子ですが、実はこの光子は、宇宙が誕生してから38万年の間は、その場から動くことができませんでした。
これは、宇宙が非常に高温であったため、電子は陽子や中性子と結合して原子を作ることができず、光子は、その電子と相互作用をするために直進することができなかったのです。
なので、宇宙ができて38万年がたち、初めて電子が陽子や中性子と結びつき、原子が作られた時期のことを、
「宇宙の晴れ上がり」などといいます。
宇宙に、初めて光が差した瞬間だからです。
しかし、宇宙はその38万年の間も膨張を続けていたので、宇宙の晴れ上がりが起こった時、その光源となった場所は、地球から約4100万光年先にありました。かなり遠いですが、普通に考えれば4100万年で地球までたどり着くことになりますよね。
しかし、宇宙の膨張の影響はすさまじく、その4100万光年先にあった光源の光が地球に届くまでには、なんと138億年もの歳月がかかったとされています。それだけ、光源と地球との間に空間が生まれてしまったのです。
すると、その138億年の間にも、また光源があった場所は遠くに遠ざかるわけですが、この光源のある場所は今、約470億光年ほど先にあると考えれています。
そして、これこそがまさに「観測可能な宇宙の果て」といわれているものであり、それ以上先には光源がないので、人は光学的な観測を行うことができない領域になります。
本当の宇宙の端っこの向こう側には何があるのか?
ただ、それ以上の領域がたとえ闇だとしても、そこにも必ず端っこはあるわけで、そのような宇宙は
「全宇宙」と表現されます。
つまり、全宇宙はその一部に観測可能な宇宙を持ち、そのごくごく一部に我々のいる天の川銀河があるのです。
ただ、計算によると、その全宇宙の果ての下限は観測可能な宇宙の果てよりも近い場所にあるという計算結果も出ており、宇宙の膨張速度は一定ではないので、観測可能な宇宙の果ても、全宇宙の果ても、どこにあるのかは誰にもわかりません。
さて、余計な情報を書き加えてしまいましたが、その全宇宙の端っこの向こう側には何があるのかというと、これもあくまで仮説にすぎませんが、
その向こう側には、おそらく我々がいるような宇宙空間がまた無数に存在しているのではないか、という意見もあります。
これを
「多元宇宙論」と呼び
「マルチバース」とも言います。
この多元宇宙論に関する考えは非常に興味深いもので、最近では、我々のいる宇宙はブラックホールの中心で究極に圧縮された宇宙の種が、ビッグバンによってまき散らされて作り出されたものであるという考えもあります。そして、そのブラックホールが、多元宇宙論における他の宇宙との連絡路になっているというのです。
とても面白い話ですが、確かに、我々の宇宙は最初どうやら極小の存在から始まったことはかなり有力な説のようなので、
もしかするとこの我々がいる「宇宙」というものも、それよりさらに上の次元の世界においては、豆粒にも満たないような小さな小さな存在なのかもしれません。
考え出すときりがありませんが、私はこの宇宙がたった1つの宇宙だとは思いませんし、その宇宙の向こう側には、我々の世界とは別の法則にのっとった宇宙がほぼ無限に存在しているのでは?なんて妄想を膨らましています。
皆さんはどう思いますか?(*^-^*)
宇宙は神秘にあふれている
我々はこの地球上でさえ、神秘にあふれた様々な光景や、奇跡的な出来事を体験することができますが、
宇宙には、我々の想像もつかないような神秘や奇跡がさらに沢山存在しているのでしょう。
それに、もしかすると後1万年経ったら、人類はどこかの星の宇宙人と当たり前のように共存しているのかもしれませんし、
明日になったら、宇宙が縮小し、私たちの存在ごと消してしまうのかもしれません。
ちなみに、宇宙が膨張と収縮を繰り返しているという仮説も以前から存在し、これは
「ビッグバウンス仮説」と言われています。
まさに宇宙は謎だらけ、知れば知るほど面白いですね!