
もはや一年以上にわたって続いている、
- 森友学園の国有地売却をめぐる問題と
- 加計学園の獣医学部新設をめぐる問題
併せて、通称「モリカケ問題」
森友学園の理事長を務めていた籠池氏が10ヶ月にもわたる長期勾留から釈放されたことで、森友学園問題の方の事態はまた新たな進展を見せることになるでしょう。
しかし、正直なところ、
こんな問題、もうどうでもいい。
と思っている人が大半ではなかろうか?
私自身、正直もうどうでもいいと思っています。
北朝鮮の拉致問題もいっこうに解決する気配がありませんし、
にもかかわらず、北朝鮮はその問題は
「もう解決した」などというふざけたことを言っている。
はたして、拉致被害者が本当の意味で救われる日はいつになったら来るのでしょうか。
他にも、本当に国が一丸となって解決すべき事案は数えきれないくらいあります。
では、そんなもうどうでもいい問題を、なぜいつまでもねちねちと議論し続けているのでしょうか。
結論から言えば、
この森友学園問題と加計学園問題をいつまでも引っ張るのは、野党がどうしても安倍政権をつぶしたいため、というのがその理由の1つです。
野党が政権を握るためには、どうにかして自民党政権を終わらせるしかない。自民党の信用を落とすしかないのです。
だからこそ、必死で森友学園問題と加計学園問題に見る安倍政権側の怪しい部分を突っつきますし、
憲法改正も必死で批判していますよね。
ただ、それだけだと、
野党が悪者に聞こえてしまいます。
ということで今回の記事では、そもそも森友問題と加計学園問題とはどのような問題だったのか、今一度簡単に振り返ってみたいと思います。
そのうえで、このモリカケ問題はどう収束にもっていくべきなのか、一緒に考えてみましょう。
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森友学園問題の経緯

森友学園問題は、財務省内部でも文書書き換えがあったことから、天下の財務省のイメージを失墜させる理由にもなった非常に話題となった問題ですよね。
この学校法人森友学園の小学校新設をめぐる問題の中で、1番の焦点となったのは、小学校が新設される予定となっていた
推定価格9億5600万円の国有地が、
最終価格1億3400万円という
8億円以上も値引きされた状態で籠池理事長サイドに売却されていたことでした。
その8億円もの値引きが行われた理由について、政府側は、
「その土地の地中のゴミ撤去費用がそれくらいかかるため、その分安くして売却した」
と説明しているのですが、
実際にはそれだけ莫大なゴミが埋まっていたことを決定づける確たる証拠はありません。
つまり、その8億円という値引きは不当なものであったという可能性が浮上したんですね。
では、その理由は一体何だったのかというと、
実は、その新しくできる小学校には、安倍総理の妻である、
安倍昭恵夫人が名誉校長に就任する予定となっていました。
つまり、この小学校の新設は首相夫妻が関わるプロジェクトであったため、
政府内で、籠池理事長ら(総理ら)に対する忖度があり、そこで不当な値引きがあったのではないか
と追及されたわけですね。
ただ、安倍政権サイドはそれを否定。
しかも、森友学園の国有地売却に関する文書(森友文書)を野党側から提出するよう求められた結果、
そこで提出された文書が、財務省内部でかなり書き換えられていたことが発覚。安倍昭恵夫人の名前も一部消されていた部分がありました。
これは、公文書偽造にあたる犯罪行為なので、その責任を取って佐川元国税庁長官が辞任したのは記憶に新しいですね。
このようなゴタゴタがあり、やはり8億円の値引きがあった理由を安倍政権側は説明しきれていないので、それを野党側につつかれているのですね。
実際、国の8億円ものお金が不当に値引きされているのであれば、それを負担したのは国民ということになりますので、これは確かに許しがたいことです。
加計学園問題の経緯

では、加計学園問題とはどのような問題だったのかというと、
これは、52年ぶりとなる獣医学部の新設が、
安倍総理の「腹心の友」とも言われる人物、
「加計孝太郎氏」が理事長を務める「学校法人加計学園」ありきで進められていた話だったのではないか、
という問題です。
ちょっとわかりづらいと思いますので簡単に説明しますと、
そもそも、獣医学部の新設が決まったというところまでは、この案件は特に問題なく話が進んでいたのですが、もともとこの話は、愛媛県からの強い要請で決まった話でした。
四国には獣医学部のある学校がないため、それをなんとか作りたいと愛媛県は、今までに10年間にもわたって国にアプローチを仕掛けていたのです。
その数は、なんと15回!
しかし、これまで何回それを要請しても、国から却下されていました。
それは主に目には見えない
「岩盤規制」というものが存在しているためです。
岩盤規制とは、例えば獣医学部が増えると、自然と獣医師の価値が下がってしまうため、これ以上獣医学部を増やさないために、獣医師界と文科省との癒着から生じるような圧力のことです。このようなものがあるから、なかなか獣医学部や医学部は増えないんですね。
もちろん、医学部のような学部は増やせば良いというものではないのは確かですが、
四国に1つくらい増えてもいいだろとは思います。
そして、安倍政権は
「国家戦略特区制度」というものを利用して、52年ぶりにその岩盤規制に穴をあけたのです。
ただ、ここまではまだよかったのですが、
愛媛県に獣医学部の新設が決まったのは良いとして、
その新設をどの事業者、学校法人が請け負うのかというのは、
様々な事業者に平等に与えられる権利
でなければならなかったんです。
しかし、あとあと調べてみれば、表向きにはその事業者の公募は2017年の1月4日に開始され、1月20日に加計学園が選ばれたとなっているのですが、
実は、2015年の時点で、その加計学園の関係者は愛媛県今治市の職員らとともに首相官邸を訪れてしまっていたのです。(つまり、公募の前から加計学園ありきの計画だった可能性があるということ。)
その時の面会記録を残したメモを、愛媛県関係者が持っていたことからこの事実が明るみになってしまいました。
しかし、総理サイドはいまだにその事実を否定。
ただ、愛媛県側はもう獣医学部も開講していますので、特に政府をかばう理由もなく、その面会はあったという趣旨の証言しています。
つまり、政府と愛媛県側のどちらかが嘘をついているということになりますが、愛媛県側に面会があったと嘘をつくメリットは0なので、政府側が、加計学園ありきだったことをなんとか隠そうとしているという見方が強く、野党側は政府側に嘘つきというレッテルを張り、攻め立てているというわけなんですね。
森友学園問題と加計学園問題(モリカケ)はどうでもいい問題なのか?

こうやってモリカケ問題の一連の経緯を改めて文字におこしてみると、やはり政府側への不信感というものが改めて湧き上がってきますね。
どうでもいいと思っていましたが、これをどうでもいいで片づけてしまうのは、いささか問題があるように思えます。というかかなり問題ですよね(^-^;
加計学園問題の方は、結局獣医学部が新しくできたんだからいいじゃないかとも思えますが、
森友学園問題で起きた8億円の値引きのようなものがもし本当に不当なもので、
それがまかり通るようになってしまえば、これは権力の暴走につながり、民主主義の崩壊さえ起こりうる最悪の事態にまで発展する可能性もなきにしもあらずです。これは本当に笑えません。
とは言え、独裁者が誕生するとか極端なことはおそらくあり得ませんが、裏では国のトップが私利私欲のためにお金を使っているというようなことが起こらないとも限らない。
だから、野党が追及するのは、確かに大事なことなのです。野党がそれを見て見ぬふりをすれば、もしかするともっと不当にお金が使われてしまう可能性がありますからね。
ただ、テレビでそういう部分ばかりが切り取られて流されると、野党はそれしかできないのか、国はもっと解決すべきことがあるだろ、と思ってしまうんですよね。
しかも、仮に安倍総理が総理を辞めたとして、新しく総理になって日本を強く引っ張っていってくれそうな
この人だ!という人がいない…。
なかなか難しい問題ですね。
ただ、私は安倍総理が辞めるのはやはり得策だとは思えませんし、現状安倍総理しか国のリーダーを務めあっれる人はいないでしょう。
なので、森友学園問題も、加計学園問題もいい加減しつこいですが、
「現状維持」こそが今最も望ましい状況なのではないかと思います。
憲法9条に関しても、改憲が行われれば、日本が戦争に巻き込まれる可能性は、0ではなくなります。
憲法が改憲され、自衛隊が明記されると日本も戦争に行かなければならなくなると安易に考えるのは間違いだと多くの方が説いていますが、その可能性は、確かに0ではなくなるというのはやはり考えられることで、そもそも、無理して明記する必要もないのではないかという意見もある。
だからこそ、与党は与党で政務に取り組み、野党は野党で追及の手を緩めない、この現状維持の環境が望ましいのかもしれません。
ただ、そうするとやはり本当に解決に取り組んでもらいたい拉致問題などの話が進まなくなってしまうんですけどね…
総合的に考えると、森友学園問題も、加計学園問題も、民主主義を守るうえではどうでもいいでは済まされない問題ですし、
かといって、モリカケ問題ばかりに集中すると、また不満が生じてしまう、
非常に難しい問題だと思います(^-^;
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