太陽系に属する8つの惑星のうち、
最も太陽に近い場所にある
「水星」
この水星は、太陽系の8つの惑星の中で最も小さく、重力も地球の3分の1程度しかありません。
ちなみに地球は、その8つの惑星のうち、太陽から見て3番目に位置する惑星ですが、
この地球から見た時、
より太陽に近い場所をまわる惑星を
「内惑星」と呼び、
より太陽から遠い場所にある惑星を
「外惑星」と呼びます。
このうち、今回の記事でお話しする水星は内惑星であり、
その内惑星は、ある一定の周期で太陽と地球の直線状に現れることがあるため、
この時、内惑星は地球から見ると、太陽の表面を移動する黒い点のように見えます。
これが、すなわち今回お話しする「日面通過」と呼ばれる現象です。
そして、水星の日面通過は、最も最近だと2016年の5月9日に観察されたのですが、
果たして、次に起こるのはいつなのでしょうか?
水星の日面通過、次に起こるのはいつ?
結論から申し上げますと、水星の日面通過が次に起こるのは、
「2019年の11月11日」です。
すなわち、あと1年ちょっとでその日面通過が観察できるのですが…
残念なことに、
なんとこの時の日面通過は、日本からでは見ることが出来ません。
そのため、日本から日面通過が見られるのは、
その次となる「2032年11月13日」の日面通過です。
まだあと14年もありますね(^-^;
ちなみに、1番最近起こったのは2016年の5月9日であると言いましたが、この時も日本からでは日面通過を見ることはできませんでした。
また、2032年の日面通過を見逃してしまうと、今度は2039年まで待たなければなりませんので、
もし観察したい方は、きちんと覚えておくように気を付けましょう。
水星の日面通過は肉眼では観察できません
水星の日面通過は、中々見ることが出来ない非常に貴重な瞬間ですが、
この水星は、太陽の大きさに比べて100分の1程度の大きさの点にしか見えないため、残念ながら肉眼ではなかなか観察できません。
ちなみに、金星は太陽の30分の1程度の大きさに見えるため、金星の日面通過は、視力が1.0以上あれば見える方も多いようです。
ただ、金星の日面通過は、水星の日面通過以上に珍しい現象であり、
次に起こるのは「2117年の12月11日」なので、
おそらく今この記事をご覧になってくださっている方は、天国へと旅立っていることでしょう…笑
そのため、もし日面通過という現象を観察したいのであれば、2032年の日面通過をしっかりと観察できるように、万全の準備をしておくようにしましょう(^^)
水星はなぜ1番小さな惑星なのか?
水星は、太陽系の8つの惑星の中で、最も小さな惑星であるという話をしましたが、
これは、もちろんたまたまそうだったというのが事実の可能性もありますが、
実は、もともとは2倍の質量を持っており、
その表面が太陽の熱によって蒸発してしまった可能性があるとも言われています。
この説によると、まだ水星が出来上がって間もないころ、水星は2倍の質量を持っている今より大きな星でしたが、
このころは、まだ太陽の活動も不安定な状態にあり、
その太陽が収縮した際に、活動が活性化してプラズマが放出され、
水星付近の温度は、一時10000Kにもなるような高温になってしまった可能性があるとされています。
すると、水星の表面を覆っていた岩石などは蒸発し、それが太陽系星雲風によって吹き飛ばされ、
結果、最初よりも小さな星として生まれ変わり、それが現在の小さな水星になったのではないかと考えられています。
では、なぜこのような説が唱えられるようになったのかというと、
実は水星は、探査機による調査によって、星全体に占めるコア(核)の割合が非常に大きいことが分かっています。
つまり、水星の内部には、大きな球体のコアが存在しており、水星表面の層はとても薄いのです。
そのため、かつて何らかの原因によって地表が蒸発してしまい、結果としてコアだけが大きいまま残ったのではないかと考えられています。
まとめ
今回の記事では、水星の日面通過についてまとめました。
ちなみに、地球は24時間で1周自転しますが、
なんと水星は、1周自転するのに58日もの時間がかかります。
つまり、水星で夜になった場所は、その後何十日も夜が続くのです。
もしも地球がそんなことになったら、とてもじゃありませんが住めたものではありませんよね(^-^;
洗濯物が乾かなくて大変です。笑
その分、夜だからという理由で仕事がずっと休みになればまだ良いんですが…笑
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)
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