【解説】水星と金星は肉眼で見えるの?

太陽の周りには、計8つの惑星がまわっていますが、

その内、我々が住んでいる地球は、太陽から見て3番目に位置する惑星であり、

それよりもっと太陽に近い場所に、水星金星は存在しています。

そして、これまでにふとその水星や金星を見てみたいと思い立ち、

そこで、そもそも水星や金星は肉眼で見えるものなのか?

とふと疑問に思ったことがある方もいるかもしれませんが、

水星や金星は、肉眼で問題なく見ることが出来ます。

しかし、特に水星を見るのは実は非常に難しく、

ちゃんとした「時期」と「時間帯」を狙わなければ見ることはできません。

そこで今回の記事では、その水星や金星を見るコツについてご紹介いたします。

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目次

水星や金星はいつ見えるの?肉眼でどのくらいはっきり見えるものなのか?

水星や金星を見るためには、まずはその見る「時間帯」がとても大切です。

というのも、水星や金星は、

  • 太陽が完全に沈んでしまう前の、夕方の薄暗い時間帯
  • 太陽が昇る直前の、明け方のまだ空が暗い時間帯

この2つの時間帯でしか見ることが出来ないため、とても観察できる時間帯が短いのです。

では、なぜ真夜中にはこの2つの星を見ることはできないのかというと、

その理由は非常に簡単です。

そもそも、真夜中というのは、

例えば日本に太陽の光が当たっていない時間帯のことをいうわけですが、

太陽の日が当たらないということは、真夜中というのは、日本が完全に太陽に背を向けている時間帯であるということになります。

すると、真夜中に空を見上げると、それは太陽がある方向とは反対側の宇宙を見ていることになりますので、太陽により近い場所をまわっている水星や金星は見えようがないのです。

逆に、日本で真夜中の時、その真逆にあるブラジルの人は、空を見上げるとちょうどそこに水星や金星が見えることになります。

しかし、水星や金星は、それ自体が光っているわけではなく、太陽の光を反射することによって見えるわけですが、

日中、太陽がギラギラと輝いている時間帯は、そもそも空が明るすぎて、水星や金星を見ることはできないのです。

そのため、

  • 太陽が沈み、空が暗くなった時間帯で、かつ、水星や金星までもが沈んで見えなくなってしまう前の夕方の時間帯と
  • 水星や金星が見える位置にあり、太陽が昇る直前で、空が明るくなる前の明け方の時間帯

この2つの時間帯を狙って、水星や金星の観察を行うことになります。

ちなみに、この2つの星は肉眼でどのくらいはっきり見えるのかというと、

時期によっては水星と金星が両方同時に見える時期もあり、

以下の画像のように、特に金星は肉眼ではっきりその姿をとらえることが出来ます。

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水星や金星を見るためには「時期」も重要

水星と金星を見るためには、まずはその「時間帯」が重要であるとお話ししましたが、

実は、「時期」によっては全く見えない時期もあります。

まず、そもそも水星と金星は、地球よりも内側で、太陽の周りをぐるぐるとまわっているのですが、

水星、金星、地球、それぞれの公転周期は

  • 水星:58日
  • 金星:225日
  • 地球:365日

であり、

3つの公転周期はバラバラなので、それぞれの位置関係性はいつも異なります。

そして例えば、地球から太陽を見た時に、

水星や金星が太陽よりも奥(外合付近)にあるような時期や、

太陽のちょうど手前(内合付近)にあるような時期には、

これらの星を観察することはできないのです。

これを説明するために、以下の図をご覧ください。

この図は、太陽、水星、地球という3つの星の位置関係性について示したものになりますが、

水星を見るためには、その太陽、水星、地球の3点で作られる「角度」が重要であり、十分な角度が無ければ光が十分に反射されず、地球から観察することはできないのです。

そして、もし水星や金星を観察したいのであれば、その角度が最大となる、

最大離角」になる時期を狙って、観察を行うのが望ましいでしょう。

この最大離角になる時期は、国立天文台などによってしばしば発表されていますので、もし水星や金星を見たい場合には、その最大離角となる時期をチェックすることが重要です。

そのうえで、先にお伝えした時間帯に注意すれば、水星や金星を観察することが出来ます。

まとめ

今回の記事では、水星や金星は肉眼で見ることが出来るのか、そしていつ見えるのかということについて詳しくまとめました。

水星は、もし見えたとしてもかなり高度が低い位置に見えるため、実は実際に見るのがかなり難しい星として知られています。

ただ、最大離角となる時期を狙えばきっと見えると思いますので、もし見てみたい方は是非チャレンジしてみてください(^^)

それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。

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