※火星が赤い理由とは?肉眼でも赤く見えるの?

太陽は、地球を含む計8つの惑星を従えていますが、

そのうち、地球の1つ外側を公転しているのが、今回お話しする火星です。

人類は、1969年に初めて月面着陸に成功しましたが、

それから約半世紀がたった今、人類が次に到達を目指しているのが、この火星です。

火星は、木星、土星のようなのガス型惑星ではなく、地球と同じ金属や岩石からなる固体惑星ですが、

その地表の環境、および色は地球と大きく異なります。

地球の表面は主にその7割が海に覆われているというところが大きく関係していますが、

火星の表面は、全体的に赤いのです。

そこで今回は、火星の表面が赤い理由について詳しく解説いたします。

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目次

火星が赤い理由とは?

皆さんはこの記事に来るまでに、いくつかの火星の写真を見たかもしれませんが、

中には、なんとなく白っぽく見えるようなものもあったかもしれません。

しかし、それは光の当たり方や、写真の撮り方によって変わってくるので、火星が赤いのが嘘というわけではなく、

火星は、実際に他の惑星に比べると赤い色をしています。

その理由というのが、火星の表面覆う岩石に含まれている、

酸化鉄」です。

酸化鉄とは、簡単に言えば赤さびのことで、

火星の地表は長い年月をかけて酸素の影響を受け、全体的にさびた星となってしまったのです。

しかし、実は現在、火星には本当に希薄な大気しな存在しておらず、

その地表で感じる大気圧は、地球の表面で感じる大気圧の100分の1以下です。

しかも、その希薄な大気は95.3%が二酸化炭素で、気体としての酸素はわずか0.1%程度しかありません。

そのため、長い時間をかけて、酸素は酸化に使われたか、宇宙へと逃げて行ってしまったんですね。

火星は肉眼でも赤く見えるの?

天体望遠鏡などを使えば、赤い惑星を比較的大きく見ることが出来ますが、

火星は肉眼でも地球から赤い星として観察できます。

特に、2018年の7月31日は15年ぶりに火星が地球に大接近しましたので、非常に観察しやすかったようです。

また、火星が肉眼でも赤く見えるというのは、

その火星の英名が「マーズ」というところにも関係しています。

というのも、このマーズは、

ローマ神話における戦の神「マルス(Mars)」から来ているのですが、

火星に初めて戦の神の名前が与えられたのは、古代メソポタミア文明の頃で、

当時、火星が赤い星として見えたことが、戦火と血を連想させることから、戦の神ネルガルの名前が与えられ、

以降、その他の文明でも、神話における戦の神の名前が与えられるようになったという話が残っています。

今から5000年近く前のことですから、当時から肉眼でも赤い星としてはっきり見えていたのですね。

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地球における火星のような地域

火星は、その星全体が酸化鉄を含む岩石、土でおおわれていますが、

地球にも、この火星と似たような大地が広がっている地域があります。

例えばそれが、アメリカ南西部のコロラド高原です。

まさに、火星のような赤い色をしていますが、

大地には草も生えていますし、青い空も広がっています。

もし火星がいつかテラフォーミングに成功したら、このような景色が広がる星になるのかもしれませんね(^^)

なぜ火星には大気がないのか?

今「テラフォーミング」と言いましたが、

これは、地球以外の天体を、地球のような星に作り替えることを言います。

そして、その第一候補ともいえるのが、今回お話ししている火星なのですが、

火星には大気がほとんどないことから、十分な温室効果を得られないために、

その地表の温度は平均してマイナス60℃という極寒の星となっています。

しかし、火星にはかつてもっと豊富な大気が存在し、地表には水が流れていたとも考えられています。

では、なぜ今火星にはそのような大気が存在していないのかというと、

これは、火星の「重力の弱さ」が大きく関係しています。

というのも、普段私たちは、それほど大気の重さを感じることはないと思いますが、

もちろん、大気を構成する成分も1つ1つが重さを持っており、

その大気が地表に存在できるかどうかというのは、星の重力が大きく関係しているのです。

しかし火星は、地球に比べると3分の1程度の重力しかないために、

結果、長い時間をかけて大気が宇宙へと流出し、今のような希薄な大気しか残ることが出来なかったのです。

なので、火星をテラフォーミングするためには、その大気を何とか増やさなければなりませんが、

実際これは非常に困難なことで、

火星を実際に地球のような星変えるためには、何百年、何千年という時間がかることになりそうです。

まとめ

今回の記事では、火星が赤い理由について詳しく解説しました。

ちなみに、火星にはかつて地表に水が流れていましたが、

その液体の水は、今も地中を流れている可能性があることが分かっています。

そうなると、もしかすると何らかの生命体が誕生している可能性も否定できません。

人類はいまだかつて地球外生命体を発見したことはありませんが、

NASAは、ついに2030年代に火星への有人飛行を計画していますので、

もしかすると、初の地球外生命体発見は、そう遠くない未来に達成されることなのかもしれません(^^)

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!

こちらの記事はいかがですか?⇒太陽に最も近い水星、実は蒸発していた?

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