「最近の相撲界は腐ってる」
現在そんな意見が飛び交っていますが、実際最近の相撲界の不祥事には気分を悪くしている方も多いのではないでしうか?
今回の相撲界の一連の問題は、最初は日馬富士の暴行問題をきっかけに始まったわけですが、その後、横綱白鳳の横綱らしからぬ取り組みや、大砂嵐の無免許運転問題など、様々な問題が明らかになり、
まさに、最近の相撲界は腐ってると言えるでしょう。
しかし、今回そういった問題の渦中にはいつも貴乃花親方がいたわけですが、
貴乃花親方が、今回なぜそのように注目されていたのか、いまいちよくわかっていない方もいるのではないかと思います。
そこで今回の記事では、その一連の問題の経緯についてまとめていきます。
目次
腐ってる相撲界を変えたい!貴乃花親方の心中とは?…

最近では、19年ぶりの日本人横綱「稀勢の里」も誕生し、大いににぎわっていた相撲界ですが、
それが一転、日馬富士の暴行問題をきっかけに別の意味で注目されるようになってしまいましたね。
すなわち、この問題をきっかけに、
相撲界の腐った部分、
「相撲界の闇」
といわれる部分が浮き彫りになってしまったのです。
そして、今回の一連の問題には、いつもそのキーパーソンとして貴乃花親方の動向が注目されていたわけですが。
彼は、そういった相撲界の腐ってる部分を浮き彫りにし、今こそ相撲界の健全な運営に向けた取り組みをすべきだという姿勢を、今回の問題を通して示したのです。
貴乃花親方は3階級降格処分、その理由とは?
今回の相撲界の一連の問題は、まず貴乃花部屋の力士、貴ノ岩が元横綱日馬富士から暴行を受けた事件をきっかけに起こりました。
その時、相撲界の理事、そして巡業部長であった貴乃花親方は、
その事実を協会には伝えずに、個人的な意向のもと、警察へと被害届を提出したのです。
この判断が正しいものであったか、そうではそうではなかったかというのは今も議論されているところではありますが、
相撲協会は、この貴乃花親方がその教会への報告を怠ったとし、
理事を解任して、2階級降格処分を下したのです。
ちなみに、相撲協会の役職は
- 理事長
- 理事
- 副理事
- 役員待遇委員
- 委員…
というように階級分けされており、
貴乃花親方は理事でしたので、「役員待遇委員」までの2階級降格がこの時点で決まりました。
しかし、この貴乃花親方は、その後理事選挙に再び出馬し、
結果落選してしまったため、
その決まりとして、さらに1階級の降格が決まり、
結果、理事から考えると3階級下の、委員にまで階級が落ちるという結果になってしまったいました。
ちなみに今回貴乃花親方は、理事選挙に出馬しても当選することはほぼ不可能とされていました。
貴乃花親方は理事選挙に落選、ほぼ不可能といわれながらも理事選に出馬したわけとは?
今回、貴乃花親方は再度理事選に出馬し、当選には9票が目安とされていましたが、
結果は2票となり、落選してしまいました。
しかし、これにはある理由があったのです。
そもそも、今回の相撲協会の理事選挙は、合計101人の全親方によって投票されることでその当選者が決まるという内容になっており
今回は、候補者11人のうち、理事となる10人を選ぶために選挙が行われました。
結果は、先ほども申し上げましたように貴乃花親方だけが落ちる形になってしまったのですが、
実は、この理事選挙は、通常各一門から代表者を1人選出し、
その人物に各一門の人間が票を入れることによって当選させる、というようなシステムになってしまっています。
そして今回、貴乃花一門は計11票は持っている計算になっていたので、
それを全部貴乃花親方に集中させれば当選させることができたわけですが、
実は今回の選挙では、貴乃花一門はもう1人「阿武松親方」を選挙に出馬させたため、
どう考えても、その2人が同時に当選するというシナリオは不可能だったのです。
2人が当選するには、計18票ほど必要になり、それだけの数が他の一門から流れてくるということはあり得ない話でした。
そして、今回の選挙では、「阿武松親方」を当選させようと貴乃花一門でも話がまとまっていたため、
そもそも、貴乃花親方が当選する可能性は、ほぼなかったということなのです。
しかし、1階級のさらなる降格を覚悟のうえで、それでもなお貴乃花親方は出馬したわけですが、
これは、そういった行動によって、相撲協会と闘う姿勢を見せた、と言えるでしょう。
また、貴乃花親方自身、もしかしたら自分に賛同してくれる親方がいるのではないか、もしかしたら当選できるのではないか、という思いがあったのかもしれません。
また、当選できなくとも、自分の姿勢に賛同してくれる親方が他にもいるのかを知りたかったのかもしれません。
結果は落選となってしまいましたが、
貴乃花親方は、その後の会見で「気持ちはすっきりしています。」とコメント。
本人は、この行動、結果に満足しているようです。
今回の問題の一連の経緯において、結局悪かったのは誰なのか?
今回の問題の一連の経緯をここまでまとめてきましたが
この問題では、「結局誰が悪かったのか」というのは、今でも意見が割れています。
今回の一連の経緯においては、貴乃花親方の行動によって相撲協会の腐ってる部分があらわになったわけなのですが
その貴乃花親方の行動を擁護する意見もある一方で、
やはり、理事という立場である以上、その報告をしなかったというのは問題があるわけです。
また、今回は貴ノ岩が日馬富士から暴力を受けたことをきっかけにその注目が集まったわけですが、
殴られた貴ノ岩には、日馬富士と接するうえで何も問題はなかったのか、その日何があったのかということは今も明らかにされていません。
しかし、どんなことがあるにせよ「暴力」はあってはならないことです。なので、そういった相撲界の闇を正したいという貴乃花親方の姿勢はまあ良いとしても、
それがきっかけとなり、今後も貴ノ岩が力士として活動できるのか、というのは正直不安が残ります。
そもそも、貴ノ岩も日馬富士もモンゴル出身の力士であるわけですが、
今回の問題によって、貴ノ岩がモンゴルに帰りづらくなってしまったのは明らかです。
ただ、1番悪いのはやはり「日馬富士」であるわけですが
貴乃花が絶対的に正しい行動をしたかというと、ここは少々意見が割れるところであり、
だからこそ、これほどまでに長くこの問題が取り上げられているというわけです。
まとめ
今回の記事では、最近の相撲界で起こっている問題、その経緯についてまとめました。
最近の相撲界は、腐ってると言われても仕方ないほど色々な問題が生じています。
貴乃花親方は、そういった問題を正したいという姿勢を示したわけですが、
それが果たして正しいものであったのか、ここが話の焦点でもあるわけです。
事態は少しづつ収束に向かっている気配はありますが、
今後の貴乃花親方、そして相撲協会の動向にもまだしばらく注目したほうが良いでしょう。
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