地球から空を見上げると、昼は太陽が輝き、夜は月が綺麗に輝いて見えますが、
太陽系の中にある天体の中で、その次に強く輝いて見えるのが、
今回お話しする「金星」です。
まず、太陽の周りを公転する天体のことを
「惑星」と言いますが、
太陽は計8つの惑星を従えており、太陽から見て3番目にあるのが我々の住んでいる地球です。
ちなみに、月は地球の周りをまわる天体であり、
この月のように、惑星の周りをまわる天体は、
「衛星」と呼ばれます。
そして、今回お話しする金星は、地球より1つ内側の惑星で、より太陽に近い場所にあります。
ここまでの説明で、太陽、月、金星の位置関係についてご理解いただけたかと思いますが、
もう一度言いますが、
地球から見ると、金星は太陽と月に次いで明るく見える星です。
では、なぜ金星は地球から見ると明るい星に見えるのか。
以上を踏まえた上で、その理由についてさらに詳しく解説していきたいと思います。
金星が明るい理由とは?月と比較して解説!
~月と金星のランデブー~
肉眼でも月🌙と金星✴が接近して見えます👀!!
3枚目📸この時点で金星✴は薄っすら…4枚目📸クッキリと金星✴
昨夜はオレンジがかっていた三日月🌙も今宵は いつも通りの三日月🌙です。
とにかく…
美しいヾ(o≧∀≦o)ノ゙
#金星 #三日月 pic.twitter.com/r7TkDh26uZ
— チェリー🍒(やはりRTのやり過ぎは制限がかかるのでRT少なめご容赦の程🙏) (@SweetCherry001) 2018年7月16日
金星が明るい理由はいくつか挙げられますが、
その1つが、地球と距離が近い天体であるということです。
さらに、金星はより太陽に近い場所にある天体でもあるため、その光を近くで反射することから、非常に明るい星として観察することが出来ます。
ただ、月は金星よりもさらに地球から近い距離にあり、大きく見える天体であるため、
全体の明るさは、金星の明るさを上回ります。
具体的には、
月は、地球から約38万km離れた場所にある天体であり、
- 最も近い時は約35万km、
- 最も遠い時は約40万km離れた場所にあります。
一方、金星と地球は時期によってその間の距離が大きく異なり、
- 最も近い時は約4000万km
- 最も遠い時は約2億6000万km離れた場所にあります。
月と金星の距離の差を比べてみると、その違いは一目瞭然ですね。
そして、月の半径は金星の半径の3分の1程度しかありませんが、
その分非常に地球に近い場所にあるため、金星よりも大きな天体に見え、その輝きも金星を上回るのです。
ただ、金星は「宵の明星」といわれるほど明るい星として知られていますし、
実際、その月より100倍以上も地球から離れた場所にあるのに、それだけ地球からはっきりと明るく見えるのはすごいことですが、
もう1つ、金星が明るい重要な理由として挙げられるのが、
金星を取り巻く大気の光の反射率が、非常に高いということです。
金星は、濃硫酸の分厚い雲で全体が覆われており、
この雲が、非常に高効率で光を反射するため、金星は非常に明るい星として観察することが出来るのです。
具体的には、その反射能を「アルベド」と言うのですが、
月のアルベドが0.12であるのに対し、金星のアルベドは0.67なので、金星は非常に光を反射しやすい星であるということがわかります。
つまりまとめると、
金星は地球に近く、その星を取り巻く大気の光の反射率が非常に高いため、非常に明るい星として観察することが出来ます。
しかし、月はその金星よりもはるかに地球に近い距離にあるため、実際の半径、アルベドは金星の値を下回るものの、見かけ上地球からだとより大きな星に見え、明るい星として観察することが出来ます。
金星の地表について
金星は、分厚い大気によって覆われているという話をしましたが、
実際、その厚さと量はすさまじく、
その地表の気圧は、地球の地表の気圧の90倍にもなります。
また、その大気が温室効果を発揮するため、金星は非常に熱がこもりやすい星であり、
なんとその地表の平均温度は、約460℃にもなります。
ちなみにこれは、より太陽に近い場所にある水星の地表の温度をはるかに上回ります。(水星の表面の平均温度は約180℃)
そのため金星はまさに灼熱の星であり、さらに濃硫酸の雨が降るため、その地表はとても生物が住めるような環境ではありません。(しかしこの雨は、その暑さの影響もあり、地表には届きません。)
しかし、この金星の上空には生命が存在している可能性があり、現在もその探査が進められています。
まとめ
今回の記事では、金星が明るい理由と、その金星がどのような星なのかということについて解説しました。
ちなみに、金星は地球から見ることが出来る非常に明るい星として知られていますが、
この金星は、真夜中に見ることはできません。
その理由は非常に簡単で、
そもそも、真夜中ということは、日本が完全に太陽に背を向けた状態にあるということになりますが、
この時、地球から空を見上げると、
その人は太陽がある方とは反対側にある宇宙を見ているということになります。
しかし、水星と金星は、より太陽に近い場所にある星であるため、真夜中の空にあることはありません。
そのため、この2つの惑星は真夜中に見ることはできず、
夕方の日が沈む直前か、
明け方の、日が昇る直前の、空が暗い時間帯にしか見ることが出来ないのです。
そのため金星は、「明けの明星」「宵の明星」などと言われているんですね(^^)
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました!
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