鳥類のように唯一飛ぶ哺乳類「コウモリ」彼らはいつ空を飛んだのか?

今現在、空を支配しているのは「鳥類」ですが、

我々と同じ「哺乳類」である

コウモリ」は、

哺乳類の中で唯一空を飛ぶことができる生物として知られています。

ちなみに、その空を飛んでいる様子から、

コウモリは鳥類の一種から進化したものなのかな?

と思われた方ももしかしたらいるかもしれませんが、

コウモリは鳥類とは全く別の進化を遂げてきた生物であり、

空を飛び始めたのは、鳥類よりももっともっと後のことです。

では、そんなコウモリたちは果たしていつ空を飛んだのでしょうか?

今回は、空を飛ぶ唯一の哺乳類、コウモリの歴史に迫ります。

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目次

空を飛ぶ唯一の哺乳類「コウモリ」:彼らと鳥類の関係とは?

皆さんも、普段夕方になるとコウモリが空を飛んでいるのを1度は見たことがあると思いますが、

私たちが普段目にするコウモリは、

通常は「アブラコウモリ」という種のもので、

家に住み着くものは、ほぼ間違いなくこのアブラコウモリです。

その習性から、アブラコウモリは

イエコウモリ」とも呼ばれます。

しかし、このイエコウモリは羽を拡げた大きさ(翼開長)が約20cm程度と比較的小型ですが、

コウモリの中で最大種の

「オオコウモリ」は、

その翼開長が2m近くにもなる超巨大なコウモリとして知られています。

しかし、そんなオオコウモリでさえ、

空を支配することはできませんでした。

そもそも、オオコウモリはそれほど大きな体を持ちながら、果物や花粉などを主食としている、草食で温厚な動物です。

しかし、彼らが空を支配できず、基本的には夕方以降にしか活動を行わないのは、

空には既に鳥類という支配者がおり、

それらに太刀打ちできるほどの進化を現時点ではまだ遂げていないからであるとも言えます。

ちなみに、鳥類の誕生は今から約1億5000万年ほど前にまでさかのぼりますが、

コウモリが初めて空を飛んだのは、今から約5000万年ほど前のことであり、

こと空を飛ぶということに関しては、鳥類の方が大先輩です。

ちなみに、先ほどオオコウモリの翼開長は2mにもなるといいましたが、

日本でも見ることができる「オオワシ」は、

その翼開長が2.5mにもなります。

また、こういった大型のワシは総じて握力が100kg以上あり、

さらに、鋭い爪で獲物を捕らえますが、

時にはそのオオコウモリでさえ大型のワシの餌食になってしまいます。

そのため、コウモリは空の中では昆虫よりは格上であるものの、

鳥類よりはやはり下です。

しかし、そんな彼らが空を飛ぶようになったことにはある理由がありました。

それを知るためには、今から約6550万年前にさかのぼらなければなりません。

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コウモリが誕生した理由とは?

その今から6550万年前、この地球ではある衝撃的な事件が起きました。

それが、直径10kmにもなる、超巨大隕石の衝突です。

この隕石が落ちた痕跡は、現在のメキシコのユカタン半島から見つかっており、

現時点では、この隕石の衝突が、ティラノサウルスを含む大型の恐竜達を絶滅させるきっかけになったと考えられています。

補足すると、その隕石の衝突とほぼ同時期に大規模な火山活動も起き、

隕石によって巻き上げられた粉塵や、火山から噴出された火山灰が日光を遮り、

それが大規模な気候変動を引き起こすなどして、

結果、地球上の約80%もの生物が死滅してしまったと考えられています。

そして、このころはまだ哺乳類の中で空を飛ぶことができるものはいませんでしたが、

この隕石の影響によって、鳥類はなんとか生き残ったものの、大ダメージを受け、

さらに、恐竜と並行して独自の発達を遂げていた

翼竜」は、

ここで完全に絶滅することになりました。

ちなみに、翼竜というと「プテラノドン」が有名ですが、

この絶滅直前に繁栄していた翼竜の中には、

翼開長が12mにもなる超巨大な、

「ケツァルコアトルス」という翼竜も存在していました。

ケツァルコアトルスは超巨大でしたが、見た目から想像されるほどの重さはなく、骨を空洞にすることによって軽量化し、翼開長が12mもありながら、その重さは70kg程度しかなかったと考えられています。

しかし、これもその隕石の襲来をきっかけに絶滅してしまったわけですが、

この時、我々哺乳類の祖先の一部はこう思いました。

今なら、空に進出しても生きていけるのではないか」と、

そして、その結果哺乳類の中から、その生態系のニッチを生めるような形で、空を飛ぶものが現れたのだと考えられています。

また、恐竜がいた時代の哺乳類は、その恐竜達から身を隠すように生活していたものの、

地上を支配していた大型の生物が根こそぎいなくなったことによって、地上でも哺乳類が爆発的な進化を遂げていくことになります。

その結果、今では哺乳類は全部で4300種類にもなり、

実質、現在地上を支配しているものは哺乳類です。

コウモリが埋めた穴

ちなみに、コウモリは哺乳類の中で唯一鳥と同等に飛ぶことができる動物ですが、

実は「唯一」とはいえ、

コウモリの種類は全部で約980種類もおり、

哺乳類の全4300種類のうち、実に4分の1近くをコウモリが占めています。

このことからも、6550万年前の出来事によって、空の生態系にどれだけの隙間が空いたのかということがよくわかりますよね。

もしかすると、今から1億年後には、空の支配者は鳥類ではなく、コウモリになっているのかもしれません。

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)!

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