ゴルディロックスゾーンとは、何やら物々しい名称ですが、
これは天文学的解釈において、
「宇宙の中で生命が誕生するのに適した環境と考えられている領域」
のことを言います。
例えば、地球という星には私たち人間を含む様々な生命が存在していますが、
ここからわかりますように、この地球はまさにそのゴルディロックスゾーンの領域内にあります。
一方地球の隣には、金星、火星という2つの惑星がありますが、
この2つの星ではいまだに生命の存在は確認されておらず、
狭義には、ゴルディロックスゾーンには含まれていないということになっています。
(金星は完全にゴルディロックスゾーンから外れていますが、火星は最も狭く見積もった場合にはゴルディロックスゾーンから外れているものの、広く見積もった場合には一応ゴルディロックスゾーンに含まれているということになっています。)
ただ、今回お話ししたいのは、
ゴルディロックスゾーンという言葉の意味、由来についてですので、
そちらについて詳しくまとめていきたいと思います。
また、ゴルディロックスゾーンは「ハビタブルゾーン」とも呼ばれており、
そのもっと詳しい詳細については以下の記事でまとめています。
ハビタブルゾーンについてはこちら!⇒【解説】金星、地球、火星と「ハビタブルゾーン」について!
ゴルディロックスの意味、由来について解説!
「ゴルディロックスゾーン」という言葉を最初に耳にした時は、かなり固い名称のように感じると思うのですが、
実はこの言葉はある童話に由来しており、
この「ゴルディロックス」とは、
日本では「3びきのくま」という名前で知られる、
イギリスで生まれた童話に登場する女の子の名前なのです。
このゴルディロックスには「金髪」という意味があり
金を意味する「gold」と
髪を意味する「lock」を合わせて、
「Goldilocks」という名前となっており、童話にはまさに金髪の女の子が登場します。
「3びきのくま」のあらすじ
3びきのくま、というお話には、
その名前の通り、3びきの熊と、
金髪の女の子「ゴルディロックス」が登場します。
3びきの熊は、それぞれ
- 体の大きいお父さん熊
- 中くらいのお母さん熊
- 小さい子熊
の3匹で、
話の冒頭でこの3匹は、
それぞれ、大きいお皿、中くらいのお皿、小さいお皿にスープを盛り付け、
それが冷めるまでの間に、森に散歩に出かけました。
すると、その親子が散歩してる間にその家にやってきたのが、この話の主人公であるゴルディロックスで、
ゴルディロックスは、家のドアを叩いても返事がなかったため、家の中に勝手に入ってしまいます。
するとそこで見つけたのは、熊の親子が用意していった良い匂いのするスープで、
ゴルディロックスは、それぞれ3つのお皿に盛られたスープを一口ずつ飲んでみて、
丁度良い温度になっていた、子熊のお皿に盛られたスープをすべて飲んでしまいました。
また、その家には3つの大きさに違いのある椅子が置いてあり、
最も小さい椅子が丁度よく座りやすかったため、ゴルディロックスがその椅子に座って見たところ、その椅子は壊れてしまいます。
その後、寝室らしき部屋に移動すると、これまた3つのベッドが置いてあり、
ゴルディロックスは、そのそれぞれに寝そべってみました。
すると、最も大きいベッドは固すぎて寝心地が悪く、
中くらいのベッドは、逆に柔らかすぎて寝心地がよくありません。
そして、最も小さいベッドに寝てみたところ、
丁度良い寝心地だったため、ゴルディロックスはそのベッドですやすやと眠ってしまいました。
すると、そうこうしているうちに、熊の親子が散歩から帰ってきます。
そこで熊の親子が目にしたのは、
飲み干されてしまったスープと、
壊れてしまった子熊の椅子です。
何ごとかと思い寝室の方に移動すると、そこにはすやすやと眠るゴルディロックスがいました。
驚いた子熊が悲鳴を上げると、女の子もびっくりして飛び起き、一目散に逃げて行ってしまいました。
え?と思うかもしれませんが、これで話は終わりです。
このお話しは、もっと詳細に描かれているものもあれば、
お父さん熊が女の子に噛みつこうとして、女の子が必死に逃げるという描写で終わるものや、
子熊とお母さん熊の悲鳴に驚いて、お父さん熊までびっくりして悲鳴をあげて終わるものなど、
本によってちょっとした違いがあるのですが、
その大筋は今説明したような内容になります。
女の子が逃げて終わりとは、結局どういう話なんだ?と思われるかもしれませんが、
これは、女の子の行儀の悪さに焦点を置いた内容であり、
ちゃんとお行儀良くしなければならないよ、ということを教えるためのお話しとされています(^^)
ゴルディロックスゾーンとは?
さて、ではゴルディロックスという言葉が、先ほど説明した童話に由来するということはわかっていただけたと思いますが、
記事の冒頭でお話しした「ゴルディロックスゾーン」とは、
まさにその童話の中で女の子が、
丁度良いスープ、椅子、ベッドを選んだというところに由来しているんですね。
もう一度説明しますが、宇宙のゴルディロックスゾーンとは、生命が誕生しうるのに丁度良い領域と定義されています。
初めて聞いた方は、これがまさか童話に由来しているとは思いもしないことでしょう。
まとめ
今回の記事では、ゴルディロックスゾーンの意味、由来について詳しく解説いたしました。
このゴルディロックスという言葉は、丁度良いという意味で
例えば「ゴルディロックス経済」というような使われ方もされます。
これは、景気が過熱しているわけでもなく、不況でもない、ちょうど良い状態の経済のことです。
この言葉を知っていても、それが童話に由来することを知らない方は結構いるかもしれませんね(^^)
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!
こちらの記事はいかがですか?⇒【解説】火星に到達するまでにかかる時間は?