毎年5月ごろになると、どこからともなく大量発生する
「タカラダニ」
コンクリート土留めの上で 探査中のタカラダニの仲間?
他の惑星に行って、アレコレ探査するロボットみたいw
一瞬でフレームから消える機動力は凄いよ。
ワープしてるんじゃないかな・・・ pic.twitter.com/CZOPmGWDwQ— ぢゅん (@lovejunn4884) 2016年5月14日
このタカラダニは普段は家の外、特に苔などが程よく生えているコンクリートの上などの乾いた場所を好んで生活していますが、
時に、空いている窓や、人の体にくっついて家の中にまで入り込んでしまう場合もあり、しばしば不快な害虫として扱われます。
その結果、毎年のように、このタカラダニには害があるのかどうかということについて保健所などにも多数相談が寄せられています。
また、特に赤ちゃんがいるご家庭だと、そういったタカラダニが何らかの害を赤ちゃんに与えてしまったり、アレルギー反応を引き起こす原因になるのではないかと心配な方もいると思いますので、
今回の記事では、そのタカラダニの生態と、それが人に与える影響について解説します。
タカラダニはアレルギー反応の原因になるの?赤ちゃんへの害は?
タカラダニは普段家の中で大量発生するようなものではないため、その他のイエダニやヒョウヒダニなどと比較すると赤ちゃんと触れ合う機会も少ないと想定されますが、
このタカラダニは時にアレルギーの原因になることがあり、まったく害がないとは言えない生物です。
ただ、タカラダニを吸い込んでしまった結果アレルギーが出たという報告はこれまでにされたことがありませんが、
これを潰してしまい、その体液に触れてしまった結果、アレルギー反応によって皮膚がかぶれてしまったという報告がされています。
タカラダニはその研究例が少なく、まだまだ謎多き生物であるため、これが人にどのような害を与えるのかという部分はまだ未解明な点が多いのですが、
例えば赤ちゃんは、知らず知らずのうちにこれを潰してしまったり、飲み込んでしまったりということがあるも可能性としては決して低くありませんので、これはもちろん衛生上好ましいことではありません。
家の中でアレルギーの原因となりやすいダニは「ヒョウヒダニ」
タカラダニは体長1mm程度ですが、これはダニの中では比較的大型で、肉眼でその存在を察知できるところからも大きいということが分かると思います。
しかし、家の中には普段、このタカラダニを除いて、
実に10種類以上ものダニが生活していると考えられており、
特に、チリダニ科に属する
- ヤケヒョウヒダニ
- コナヒョウヒダニ
がその全体の8割以上を占め、
このヒョウヒダニの仲間がしばしば人を悩ませる原因になります。
このヒョウヒダニは、人の血こそ吸いませんが、
特に布団などの適度に湿度と温度の保たれた場所を好み、人の体から出るフケや皮脂などを好んで食べています。
問題は、これが死んだ後も人に害を与えるということであり、
これらのヒョウヒダニの死骸やフンなどに含まれている
「システインプロテアーゼ」
という酵素が、しばしばアレルギー反応の原因になり、赤ちゃんにも害を与えてしまいます。
このヒョウヒダニの仲間は、その体長がわずか0.2mm~0.5mm程度しかないため、なかなかその存在に気が付くことはできません。
このアレルギーの原因となる酵素は、50℃以上の温度で加熱すると変性するため、
アレルギーなどが心配な方は、乾燥機などで丸洗いし、乾燥まで行うと、そのダニの被害を少なくすることができます。
タカラダニはどこからやってくるのか?
タカラダニは基本的にはそれほど人に害を与える存在ではありませんが、
時には洗濯物にくっついていて、そのまま潰れてしまったり、
書物の間などに挟まって潰れてしまい、赤いシミを作る原因になってしまうことがあります。
そのため、これがあまりにも家の中でよくみられる場合には、家の敷地内で大量発生している可能性がありますので、何らかの対策を講じなければなりません。
そして、この際に注目していただきたいのが、
「ベランダ」です。
ベランダは、しばしばタカラダニの住処となってしまうことで知られており、
特に、コンクリート製のタイルなどを採用し、適度に隙間などが開いていて隠れる場所がある場合には、そこで生活し、5月後半には次の年に向けて産卵を行っている可能性もあります。
タカラダニは、苔などに1匹が30個ほどの卵を産み、その子供は卵のまま次の春を待つことになります。
では、このようなタカラダニが増えないようにするためにはどうしたら良いのかというと、
過去の報告例から、タカラダニは防水材が塗布された屋上にはほとんど見られず、
防水加工がされている場所を嫌う可能性があることが示唆されています。
特に、わかっている限りでは、
ウレタン防水材が塗布されている場所では、苔や餌となる地衣類(菌類)なども繁殖しづらいため、タカラダニもまたその場を好まない可能性があることが分かっています。
そのため、もしベランダでタカラダニが発生してしまい、洗濯物についたり、家の中に入ってきてしまい困っている方は、一度防水材の効果を試してみてはいかがでしょうか?
まとめ
今回の記事では、タカラダニがアレルギー反応の原因になるのかということや、赤ちゃんに害を与えるのかということについて詳しくまとめました。
タカラダニは基本的には無害といわれている生物ですが、むやみには触らない方がよく、できれば関わらない方が良い生物です。
これが、皮疹を起こす原因になることは稀ですが、赤ちゃんは特に敏感なので、肌荒れの原因になってしまうことがあるかもしれません。なので、見つけたら潰さないようにそっと処理してあげるようにしましょう。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)
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