【解説】月がオレンジででかい!その理由は高度と目の錯覚にあった

空が晴れていれば、私たちは大体毎日のように月を見ることができますが、

時に、かなりでかいと感じる、オレンジ色の月が出ていることってありますよね?

月といえば、普段は白い美しい輝きを放っており、そんなにでかいと感じないのに、

なぜこのオレンジの月はでかいと感じ、そもそもオレンジ色をしているのでしょうか?

今回の記事では、その理由について詳しく解説します。

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目次

そもそも、月がオレンジに見えることがあるのはなぜか?

月がオレンジ色に見えるのは、

の高度」と、

それによって変化する

私たちと月との間にある空気の層の厚さ」が関係しています。

まず、そもそもオレンジ色の月というものは、通常その高度が低い時にしか見られません。

そして、たとえその月がオレンジ色に見えたとしても、それが昇っていくにつれて、だんだんとその色は普段私たちがよく知っている白っぽい色へと変化していきます。

これは、私たちと月との間にある空気の層の厚さ、

もっと具体的にいえば、月の光が進まなくてはならない空気の層の厚さがその高度の違いによって変化するためなのです。

これを図で表したものが以下の図になります。

まず、この地球を取り囲む大気の層の厚さはどこを見てみてもほぼ一定ですが、

月が地平線に見えるときと、真上に見えるときとでは、自分と月との間にある空気の厚さには違いがあるのです。

そして、その層が最も厚くなるのは地平線に近い場所にある時なのですが、

光は、空気中を進むときに「レイリー散乱」という現象にあい、

その途中で、青に近い光は多く散乱の影響を受け、オレンジに近い色ほど遠くまで届くことができるという性質があります。

その結果、地平線に月があるときは青い光が欠落してオレンジ色に見えてしまうのですが、

高度が上がるにつれ、だんだんと青の光も届くようになり、全体として白っぽく見えるように変化していくのです。

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オレンジの月がでかいと感じる理由とは?

もし、これから皆さんがオレンジの月を見かけることがあれば、

その月の高度があがり、白っぽくなるころにまた月を見てみてください。

すると、もしかするとその月は小さくなったように感じるかもしれませんが、

実は、オレンジの月と、白い月とでは、その大きさは変化していません。

つまり、オレンジの月がでかいと感じるのは、「目の錯覚」によるものなのです。

まず、オレンジの色はその色自体が目立つ色であるということとともに、

オレンジの月が見えるときというのは、高度が非常に低い時なので、その周りに月と大きさを比較できるような建物など一緒に見えやすいことから、相対的にでかいと感じてしまうようです。

これがどういうことかということは、以下のイメージ図を参考にしてください。

確かに、空にぽつんと浮かんでいる白い月を見るよりも、建物の隙間に現れるオレンジの月を見る方がインパクトがあり、でかいと感じてしまいそうですよね。

地球の大気の重要性

今回、月がオレンジに見えるのは地球を取り囲む大気との作用によるものであると説明しましたが、

実は、この大気というものは非常に重要であり、

例えば、地球を「隕石」の襲来から保護する役割を担っています。

まず、地球を取り囲む大気層の厚さはざっと数百km以上にもなりますが、

その大気層には、年間でなんと数千個~数万個もの小天体が突入をしています。

「隕石」というと非常に珍しいもののようにも思えますが、地球に落ちてくるかどうかは別として、実は宇宙に存在する石はほぼ毎日のように地球に落下しようとして突入してくるのです。

しかし、そのほとんどは大気層で超高温となり、燃え尽きてしまいます。

これは、秒速数十kmという超高速で移動する隕石によって、瞬間的に圧縮された空気が超高温となり、その影響で隕石が溶けてしまうためです。

そのため、かなり大きなサイズの隕石や、性質上溶けづらいものでないと、大気層を突き抜けることはできず、地球に落下することはできません。

しかし、もしも大気層が無ければ、地球にはほぼ毎日のように隕石が落下することになり、秒速数十kmという超高速の石が数多く陸地にも降り注ぐことになります。

そうなると、言わずもがな地球は1年でぼこぼこに穴が開いてしまい、クレーターが数多く形成されることになるでしょう。また、死者も沢山出ることになってしまいます。

まとめ

今回の記事では、月がオレンジに見えることがある理由と、それがなぜかでかいと感じる理由について解説しました。

ちなみに、後半で隕石の話をしましたが、地球表面には年間で数十個以上は隕石が落下していると推定されています。つまり、大気圏で燃え尽きないものがそれだけあるということです。

しかし、地球はその表面の71%が海であり、海に落下する割合の方が圧倒的に多いため、私たちはその隕石の存在に気が付いていないだけなのです。

特に、日本はその残り29%の全陸地の、390分の1の面積を持っているに過ぎないため、日本に隕石が落ちてくることはほとんどありません。

しかしながら、日本でも度々隕石は発見されており、これまでに約50個が隕石であると認定されています。もちろん、見つかっていないだけで他にも沢山隠れている可能性があります。

隕石は、見た目よりも非常に重いのが1つの特徴なので、もし隕石らしきものを見つけたら、是非一度鑑定に出してみるようにしましょう!

それでは最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)

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