※蚊は冬の間どこにいる?冬の蚊の正体は?

蚊は特に夏になるとどこからか湧いてきますが、

そんな蚊は、冬の間は一体どこにいるのでしょうか?

クワガタムシのような比較的大きな昆虫は土の中や木の陰で寒い冬を超えますし、

アリも冬の間は土の中で冬眠していますが、

蚊が土の中にいるとは考えにくいですし、なんとなくイメージがつきにくいですよね。

しかし、一方でそんな蚊の仲間の中には、虫がほとんどいない冬でさえ家の中に出現するようなタイプのものもいます。

では、そんなたくましい冬の蚊の正体とは一体なんという種類のものなのでしょうか?詳しく解説します。

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目次

日本でよく見られる蚊の種類とは?

世界には計3000種類ものがいるといわれていますが、その内、日本国内で確認されているものは計100種類程度であるといわれています。

そして、そんな数いる蚊の中で、しばしば我々の身の回りに出現し、血を吸うタイプの代表的なものが、

  • ヒトスジシマカ
  • アカイエカ
  • チカイエカ

の3種です。

このうち、ヒトスジシマカの見た目は非常に特徴的で、腹部や足に白と黒の縞々模様が入った蚊が血を吸っていたら、ヒトスジシマカだと思ってください。

アカイエカとチカイエカはほとんど見た目で判別することはできないくらい非常によく似ていて、特に模様のない薄い肌色のような色をした蚊が血を吸っていたら、アカイエカかチカイエカの可能性が高いです。

なんだかどちらもよく見かける蚊ですね。

ちなみに、もし家の中で蚊を発見しても、それが血を吸いに寄ってこないのだとしたら、それは単純に血を吸わない種類の蚊というわけではなく、「オス」なのかもしれません。

というのも、蚊は例え血を吸う種類のものであっても、血を吸うのはメスの蚊だけなのです。

オスは花の蜜などを吸って生きているので基本的に無害なのですが、メスは産卵のために必要なタンパク質などを摂取するために人の血を吸います。

そしてその際に、針を刺したのが気づかれないように麻酔成分を含む唾液を皮膚に注入します。これがアレルギー反応の原因になるために、かゆみが生じるのです。

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蚊は冬の間どこにいる?冬の蚊は一体どの種類?

それでは、蚊は冬の間いったいどこにいるのかというと、

実は冬になると蚊はあまり見かけなくなりますが、それは活動していないだけで、人目に付かない場所に隠れて冬が終わるのをじっと待っているようです。

例えば、台所のシンクの下や、家の外の物置の屋根裏などなど。

そういう薄暗い場所を好み、休眠状態に入ります。

というのも、蚊は人間のような体温を一定に保つ恒温動物ではないので、寒さが大の苦手。気温が15℃を下回ってくると、活動することが出来なくなってしまいます。

夏の時期には、1回の産卵で100~300個もの卵を産み、それを4,5回繰り返すと、その蚊は命を落とします。

ちなみに、越冬しない場合は成虫になってから約1ヶ月の間にその産卵を終えて命を落としてしまいますが、その卵は約2週間で成虫にまで成長するために、夏は爆発的にその数を増加させることになるのです。

さて、ではそんな冬の間も成虫の状態で休眠している蚊はどの種類かというと、

先ほど紹介した「イエカ」がまさにこのタイプです。

そして、いわゆる「冬の蚊」もそのアカイエカやチカイエカです。これらは暖かければ活動できますから、家の中は冬でも暖かい場合が多いので、もしも家の中に隠れていたタイプの蚊がいると、たとえ冬でもそのイエカは活動を開始することになります。

ヒトスジシマカはもともと熱帯地域に生息していた蚊なので、特に寒さに弱く成虫のまま冬を越すことはできません。しかし、その卵は冬を越すことができるため、夏が近づいてくるとその子供たちが生まれてくることになります。

また、1つ分かりやすい話をすると、

夏の夜、外に出かけた時に刺してくるのは「ヒトスジシマカ」の場合が多く
季節に関係なく、寝ている間に刺してくるのは「イエカ」の場合が多いようです。

そういえば、夏の夜に出かけているときに手などにくっついてくる蚊は、黒いやつですよね…?

蚊は最も人間の命を奪う生物

この世界には様々な種類の生物がいますが、その中で、最も人間の命を奪っていると考えられているのが、この蚊です。

その理由は皆さんもご存知だと思いますが、蚊は無差別に人の血を吸いますので、人から人へ感染症の原因となるウイルスを移す原因になってしまうのです。

例えば、代表的なものだと「ジカウイルス」や「デングウイルス」はこの蚊を通じて人から人へと移ります。

デングウイルスによる感染症、通称「デング熱」は、日本では流行していない病気であったものの、2014年には海外渡航歴のない10代の女性が代々木公園で蚊に刺された結果発症したと報告され、代々木公園ではその後蚊の一斉駆除が行われました。

そして、なんとこの蚊は、1年間で約75万人もの方々の命を奪っていると考えられています。

日本ではそれほど蚊に対して大きな危機感を抱いている方はいませんが、実は世界規模で考えてみると非常に危険な生物なのです。

また、そういう蚊を撲滅させるために、メスが産んだ子供が育たないよう、オスの蚊の遺伝子を改変させて野生に放つ方法や、ウイルスが蚊の体内で増殖しないように、やはりオスの蚊に別の細菌をあらかじめ感染させて放つ方法などが現在実際に行われていますが、

それによって新種の蚊が誕生したり、ウイルスがより強いものになってしまうのではないか?という懸念もあります。

もしこういった懸念が実現してしまうと、

もしかすると、いつの日か人類はこの蚊の反逆によって絶滅してしまうかもしれません。

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