金星は、
「明けの明星」「宵の明星」
と呼ばれるほど明るい星として知られており、その存在は古くから知られていました。
太陽は、計8つの惑星を従えており、我々の住んでいる地球は太陽から見て3番目に位置する惑星ですが、
そのうち、地球より1つ内側に存在しているのが、今回お話しする金星です。
この金星は、太陽系の中の天体だと、
太陽と月に次いで、3番目に明るく見える星であり、
時期と時間帯さえ注意すれば、地球からも非常に明るい金星を見ることが出来ます。
では、実際金星の明るさは、最大でどれほどのものなのか?
今回の記事では、星の明るさを表す「等級」で詳しく解説したいと思います。
金星の明るさは?その最大の等級について解説!
天体の明るさは、基本的に「等級」と呼ばれる尺度を用いて表します。
この等級は、小さければ小さいほど明るい星であるということを意味しており、
ちなみに、太陽の「見かけの等級」は-26.7であり、これが地球から見える最も明るい天体の等級です。
ちなみに、等級には
- 見かけの等級
- 絶対等級
という2つがあり、
- 「見かけの等級」は、その名の通り地球から実際に見た時に感じる見かけの明るさのことで、
- 「絶対等級」は、その天体が地球から10パーセク(32.6光年)の距離に存在すると仮定したときの明るさのことを言います。
ちなみに、太陽の絶対等級は+4.82ですが、
通常天体の明るさを知りたいと思った場合には、見かけの等級のことを言いますので、-26.7.がその太陽の明るさであると考えてください。
そして、太陽の次に明るい天体である月は、満月の場合で、その見かけの等級は-12.7に達し、
そしてその次に明るく見える金星は、その明るさが最大になるときで、その見かけの等級は-4.7に達します。
ちなみに、地球から星を観察する場合、+6等級以上の光を放っていないと観察するのは難しいといわれています。
また、太陽のように自ら熱と光を発する星を
「恒星」と呼びますが、
基本的に、空を見上げた時に輝いている星はそのほとんどがこの恒星です。
月や金星は、あくまで地球に近い場所にあるため、自ら光を発することはないものの、太陽の光を反射することで光って見えているだけです。
逆に言えば、太陽も今よりもっと遠い場所にあれば、それは夜空の中に輝く1つの星に見えることでしょう。
そして、その太陽のような恒星は宇宙には無数に存在しているのですが、
その内、太陽の次に明るく見えるのは「シリウス」という恒星であり、
その見かけの等級は-1.46に達します。
ただ、この値を見てわかるように、これは金星や月よりも暗いということになりますので、
星の明るさを考える上では、いかに地球からの距離が重要であるかということがよくわかりますね。
月が金星より明るく見える理由
地球からだと、月は金星よりも明るい星として観察することが出来ますが、
実際は、金星の方が光の反射率が高く、さらに月よりも半径が3倍以上大きな星であるため、
同じ距離にあると仮定する「絶対等級」であれば、金星の方がはるかに小さな値(明るい星)となります。
ただ、地球よりも月の方が明るく見えるのでは、
それこそ「距離」に大きな違いがあるからです。
具体的には、
月は、地球から約38万km離れた場所にある天体であり、
- 最も近い時は約35万km、
- 最も遠い時は約40万km離れた場所にあります。
一方、金星と地球は時期によってその間の距離が大きく異なり、
- 最も近い時は約4000万km
- 最も遠い時は約2億6000万km離れた場所にあります。
月と金星の距離の差を比べてみると、その違いは一目瞭然ですね。
そのため、実際は金星よりも小さく、光の反射率も低い月が、金星よりもより輝いて見えることになります。
~月と金星のランデブー~
肉眼でも月🌙と金星✴が接近して見えます👀!!
3枚目📸この時点で金星✴は薄っすら…4枚目📸クッキリと金星✴
昨夜はオレンジがかっていた三日月🌙も今宵は いつも通りの三日月🌙です。
とにかく…
美しいヾ(o≧∀≦o)ノ゙
#金星 #三日月 pic.twitter.com/r7TkDh26uZ
— チェリー🍒(やはりRTのやり過ぎは制限がかかるのでRT少なめご容赦の程🙏) (@SweetCherry001) 2018年7月16日
まとめ
今回の記事では、金星の最大の明るさを「等級」で解説いたしました。
金星は、地球と同じように太陽の周りをまわっていますが、
地球の公転周期が365日であるのに対し、金星の公転周期は225日なので、結構な差があります。
すると、その地球と金星の位置関係は毎日変化するため、いつも同じ位置に見えるわけではありません。
分かりやすく言うと、例えば地球から見た時に、金星が太陽の向こう側にあるようなときは、金星を観察することはできないのです。
金星が観察できるときは、その金星が地球から「最大離角」となる場所に来た時ですので、金星をご覧になりたい方は、まずは地球から見て最大離角となるのがいつなのかということをよくお調べください。
これは、水星を見たいときも全く同じことが言えますので、
金星をご覧になりたい方は、以下の記事を参考にしてください。
水星、金星を見たい方はこちらをチェック!⇒太陽が沈む瞬間を狙え!水星の見え方について解説!
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)