今現在、南極と北極には氷河が存在していますが、
その現在のように、地球上に氷河が存在する時代を、
「氷河時代」と言います。
ただ、この氷河時代は、
その中で特に寒くなる
「氷河期」という時期と、
比較的温暖な気候が続く
「間氷期」という時期を交互に繰り返しており、
つまり2018年現在は、その氷河時代における間氷期なのです。
ちなみに、現在に至るまでの氷河時代は約258万年前に始まったもので
「第四紀氷河時代」と呼ばれています。
また、その前の氷河時代は約3億6000万年前~2億6000万年前まで続いていた
「カルー氷河時代」というものです。
このように、氷河時代自体は非常に長い間続きます。
さて、では現在は第四紀氷河時代の「間氷期」であるといいましたが、
その前の「氷河期」はいつだったのかというと、
これは、今から約7万年前~1万年前の間だったと考えられています。
では、この時の地球の平均気温と、今の地球の平均気温は、はたしてどのくらい違いがあったのでしょうか?
【氷河期】と【現在】:地球の平均気温はどのくらい違うの?
今から約7万年前に始まり、約1万年前に終わった氷河期には、現在よりもはるかに分厚い氷河が存在していたと考えられています。
ちなみに、現在南極に存在している氷河は、
最大でその厚さは1000mにもなりますが
今から2万年前はその氷河期の中でも特に寒かったと考えられており、
なんと、厚さ3000mにもなる氷河が存在していました。
では、そんな氷河期における地球の平均気温は一体どれだけ低かったのかというと、
実はその平均気温は、
なんと今よりも6~7℃程度低かっただけなのです。
そのくらいの温度変化は、1日の中でも普通に起こっているものなので、そんなに大げさなものでもないように思えますが、
年間でそれだけ平均気温が変化するということは、
氷河の厚さを何倍にもしてしまうほど恐ろしい寒冷化をもたらすものなんですね。
ちなみに現在の地球の平均気温は、
約14℃前後です。
なので、氷河期の平均気温は、10℃以下だったということになりますね。
現在より平均気温が10℃近く高かった時代
先ほど、現在に至るまでの氷河時代は約258万年前に始まったもので
「第四紀氷河時代」と呼ばれてるといいましたが、
その前の氷河時代は約3億6000万年前~2億6000万年前まで続いていた
「カルー氷河時代」であるという話もしましたね。
では、この間の期間、
すなわち2億6000万年前から、258万年前までは一体地球はどのような星だったのかというと、
氷河時代ではないので、もちろん南極にも北極にも氷河はありませんでした。(実際は約4900万年前から氷河ができ始めていたとされていますが、全く存在しない時期もありました。)
そして、実はこの氷河がない時期というのは、
あの巨大な生物、
「恐竜」が繁栄した時期とちょうど重なります。
この恐竜は、約2億3000万年前に最古のものが出現し、
今から約6600万年前に、メキシコのユカタン半島付近に落下した
直径10Kmもの巨大隕石が発生させた衝撃波によって、そのほとんどが死滅してしまいました。
この衝撃はすさまじいもので、半径1000Km以内にいた生物は一瞬にして吹き飛んだと考えられています。
1000Kmというと、東京-大阪間のおよそ2.5倍の距離なので、中々想像しにくいですが、
直径10Kmという尋常ではない大きさの隕石が、
時速6万4000Kmという猛スピードで地球に接近してきたと考えられているので、
その衝撃は例えようもないほどすさまじいものだったのでしょう。
話が少しそれましたが、
そんな恐竜たちがいた時代は、
なんと現在よりも10℃近くもその平均気温が高かったと考えられています。
このように、地球の平均気温はその時代時代で見てみるとかなり変動があるんですね。
地球温暖化による平均気温の変化
近年、地球温暖化が問題になっていることを知らない方はいないと思いますが、
これは、実際かなり深刻な問題です。
地球温暖化とは、例えば二酸化炭素に代表される温室効果ガスが、地表から逃げていく熱を閉じ込め、大気を暖める作用によって地球の温度がどんどん上昇してしまう現象のことを言いますが、
過去にはその温暖化による平均気温の推移から、
100年で0.73℃上昇する可能性があると言われていたものの(これでもかなりの問題)、
最近になってその傾きはどんどん急になっており、
なんと最悪の場合は2100年までに4.8℃も上昇する可能性があるとされています。
先ほど説明した、恐竜がいた時代や、氷河期、そして現代という時代の流れにおける平均気温の推移は、数万年かそれ以上の間に起こった出来事であり、しかも自然現象によるものですが、
そう考えると、わずか100年にも満たない間にもしその平均気温が5℃近くも上がるようになれば、
例えば1万年後我々人間がこの地球にいられる保証はありません。
とはいえ、我々1人1人ができることなど些細なことでしかなく、化石燃料に代替するエネルギーの開発が進まない限りは、二酸化炭素の排出量は増える一方で、地球温暖化はますます進んでいってしまうでしょう。
我々が生きている間は大丈夫かもしれませんが、私たちの孫の世代、そしてそのさらに孫の世代にまでなってくると、地球はもしかするともはや住むことができない星になっているのかもしれません。
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