毎年5月になると、その数がピークに達する
「タカラダニ」
この時期、赤い小さなダニみたいなのが、よくベランダに出ますよね。これはタカラダニといって特に害はないんだそうです。せっかくだから激写。 pic.twitter.com/JSqn24P1
— 七草みけ (@nanakusamike) 2012年5月14日
このタカラダニは、人に害こそ与えませんし、人の血を吸うことはありませんが、
その存在自体が不快であり、ベランダなどに大量発生することがあるため、
毎年保健所などにはこのタカラダニに関する相談が数多く寄せられています。
そこで今回の記事では、そんなタカラダニの特徴や生態と、
駆除や予防の方法についてご紹介します。
タカラダニの生態と特徴:ベランダに大量発生する理由とは?
タカラダニはダニの仲間ですが、人の血などは吸わず、また1年のうちのある時期にしかその姿を現しません。
このタカラダニが活動するのは、
大体3月~6月の間であり、
3月に卵から孵化した幼生は、およそ2ヶ月かけて成虫となり、
その数は5月にピークを迎えます。
その後、5月~6月にかけては産卵を行い、その子供は卵のまま翌年の春を待つことになります。
このタカラダニは花粉などを食べて生活しており、乾いた場所を好むことから、コンクリートの上などを歩いている様子がしばしば観察されます。
また、コンクリートはその隙間が湿りやすく、産卵場所となる苔なども生えやすいために、タカラダニはこのコンクリートを好んで寄り集まるのです。また、そもそもタカラダニは苔を食べることもわかっています。
コンクリート土留めの上で 探査中のタカラダニの仲間?
他の惑星に行って、アレコレ探査するロボットみたいw
一瞬でフレームから消える機動力は凄いよ。
ワープしてるんじゃないかな・・・ pic.twitter.com/CZOPmGWDwQ— ぢゅん (@lovejunn4884) 2016年5月14日
特に、ベランダにこのタカラダニが大量発生してしまった場合には、そういったコンクリートをその材質に採用していることが多いかと思います。
そういった場合は「放水」を行うことがまず手軽にできる駆除方法になります。
タカラダニは雨の日は活発に活動を行わず、水に弱い特徴があると考えられているため、水で一気に流してしまえばその数を減らすことができるのです。
しかし、これではその場しのぎにしか過ぎないのも事実であり、翌年以降もタカラダニが発生しないようにするためには、もっと根本的な対策を行う必要があります。
タカラダニの予防方法と駆除方法について
タカラダニは、時に洗濯物にまでくっつき、赤いシミの原因になってしまうこともありますが、
普段は人に害をなす生物ではないため、これを研究している機関は多くありません。
しかし、過去にこのタカラダニの生態を調べるために行った研究から、ある興味深い事実が判明しています。
それは、
「防水加工」が行われている場所ではタカラダニの姿がほとんど観察されなかったということです。
これは2008年に行われた調査に基づくデータですが、
そのタカラダニの生息数が少なく、防水加工がなされている場所について一部詳しく調べてみたところ、
ある場所では「ウレタン防水材」を利用した防水加工が行われていたことが判明し、これがタカラダニの増加の抑制、発生の予防に深く関係している可能性があることが示されました。
もちろん、防水材を添付することが、駆除にもつながります。
これは、防水材を塗布した場所では先に説明したタカラダニにとって重要な苔などが少なく、生活しにくい場所であることがその理由であると考えられました。
そのため、タカラダニの発生を予防し、駆除するためには、防水材を塗布し、乾いた環境を整えることが非常に重要なカギとなりそうです。
まとめ
今回の記事では、ベランダにおけるタカラダニの発生を予防する方法と、駆除する方法についてまとめました。
タカラダニは1年を通して発生しているわけではなく、むしろその1年の大半を卵として過ごしています。
だからこそ、
その卵を産ませない、
そして生まれてきた子供が生活しやすい環境を作らないことが非常に重要です。
もし、タカラダニの大量発生にお困りの方は、一度防水材の効果を試してみてはいかがでしょうか?
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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