北極と南極、なんとなくどっちも寒そうだけど、
結局どちらが寒いのか?とふと疑問に思ったことがある方も多いはず。
結論から言うと、より寒いのは
「南極」です。
北極も寒いことは間違いありませんが、南極はその平均気温が北極に比べて20℃以上も低く、
世界の最低気温を記録したのも南極で、
その温度は-93.2℃と超極寒。これは、2010年の8月10日のことでした。
ただ、そんな寒すぎる南極にも動物がいます。ペンギンさんです。
人間ならまず死んでしまいそうですが、ペンギンはそんな寒さにも耐えてたくましく生きているんですね。
さて、ではなぜ南極は北極よりも寒くなるのでしょうか?
その理由を詳しく解説します(^^)
北極よりも南極の方が寒くなるのはどうして?
まず、先ほど「ペンギン」は南極にいるという話をしましたが、
このペンギンは、北極にはいません。
また、北極というと「ホッキョクグマ」が有名ですが、
このホッキョクグマは、逆に南極にはいません。
このように、まず南極と北極はその生態系が異なります。
また、これも聞いたらびっくりするかもしれませんが、
地球上の氷の約9割は南極にあります。
北極地方にあるのは、残りの約1割程度にしすぎないのです。
つまり、南極の方が圧倒的に氷が多く、それゆえに南極の方が寒いということがわかりますね。
では、これは一体なぜなのかというと…
そもそも、南極と北極とは
地球の「自転」に対して垂直に線を引いたときに、その線が地球を突き出る2点である
ということは、皆さんも理解できていることと思います。
地球は24時間で一周自転していますよね。
では、その2点にはどのような地域が広がっているのかというと、
実は、
南極点は陸地の上にありますが、
北極点は海の上にあるのです。
「南極大陸」は耳にしたことがありますが
「北極大陸」って聞いたことがないですよね?
これが、南極と北極の温度差に大きく影響してきます。
結論を言うと、
北極は海の中にあるため、周りからその北極に向かって、
あたたかな暖流が流れ込んできます。
そのため、陸地にある南極に比べて、温度が比較的高くなるのです。
また、南極は大陸の上にあるため、
北極よりも標高が高くなります。
当たり前ですが、標高が高いほど温度は低くなりますので、南極の方が寒くなるのです。
つまり、南極は暖まりにくい環境にあり、かつ標高があるので寒い!ということですね
また、その景色をイメージしてほしいのですが、
北極は海なので、その上に
最大で約10mほどの氷が浮かんでいます。
一方、南極は陸地であり、雪などが堆積しやすいので、
最大で3000m以上にもなる氷の塊が存在しています。
つまり「氷河」と言われている分厚い氷の塊は、北極点にはありません。
そもそも、氷河とは、降り積もった雪が分厚い氷の塊となって、高山などから押し出されたもの。そのため、陸地があり、高山がある南極には氷河がありますが、北極にはないのです。
しかしながら、北極から少し離れたグリーンランドには、陸地なので氷河が存在しています。ただしその量は南極のものに比べれば微々たるものです。
南極と北極の生態系の違い
先ほど、南極と北極の生態系の違いについてちらっと説明しましたが、もう少し具体的に解説します。
ただ、その生態系の違いとしてやはり意外なところは、
ペンギンが北極にはいない!
というところですね。ホッキョクグマが南極にはいないということについては、名前からもわかりますので、それほど驚かれる方もいないでしょう。
では、あの愛らしい「アザラシ」は?というと、
実はこちらは、南極地方にも北極地方にも生息しています。しかし、それ以外の広い海域においこのアザラシは見られるので、実は極地だけにいるというわけではないのですね。
ただ、もちろん極地でしか見られないアザラシもいて、
北極では
- アゴヒゲアザラシ
- ワモンアザラシ
などがみられ、
南極では
- カニクイアザラシ
- ヒョウアザラシ
などが見られます。(世界には現在計18種類のアザラシがいます。)
ちなみに、アザラシというと可愛いイメージがある方も多いと思いますが、南極で見られるヒョウアザラシは、体重は最大500Kg、体長も4m近い大きさになり、肉食で非常に獰猛なアザラシとして知られています。
ペンギンもしばしば食べられてしまっているようです…!
また、あの長い牙が特徴的なセイウチは、北極に住んでいます。
このように、北極と南極というどちらも寒い地域には変わりありませんが、その生態系には違いがあるんですね。
まとめ
今回の記事では、南極と北極はどちらが寒いのか、その違いや、生態系などについて解説しました。
ちなみに、南極は大陸になっていますが、ここはどこの国の所有物でもありません。南極条約という条約によって、どの国でもそこに踏み込んで良いことになっています。
だからこそ、南極には日本の「昭和基地」をはじめ、様々な国の観測基地が建っているんですね。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)