太陽のように、自ら光り輝く星のことを
「恒星」と呼びますが、
その恒星の周りを公転し、自らの力だけでは光ることがでいない星を
「惑星」と呼びます。
地球は太陽系が従える8つの惑星のうち、太陽から3番目に位置する惑星であり、
皆さんご存知のように、現時点では唯一生命が誕生することができた惑星として知られています。
ただ、太陽系の中には、この図には映っていないだけで他にも沢山の天体が存在しています。
例えば、私たちにとって非常に身近な存在として
「月」という天体がありますが、
この月は、地球が太陽の周りをまわるように、地球の周りを公転しており、
このように「惑星」の周りを公転する天体を
「衛星」と呼びます。
つまり恒星の立場から見ると、惑星は子供で、衛星は孫のようなものです。
このように、地球には月という衛星があるわけですが、
それでは、太陽から最も近い場所にある
「水星」には、衛星はあるのでしょうか?
今回の記事では、その水星の衛星に関する情報と、太陽系の8つの惑星の衛星の数や名前について解説します。
水星の衛星は?
水星は太陽から最も近い距離にある惑星であり、
温度が-170℃~430℃という間で急激に変化する、とても生命が住めるような星ではありませんが、
結論から申し上げますと、
実は水星には衛星が存在していません。
ちなみにそのお隣で、水星と地球との間にある金星にも、衛星は存在していないのです。
地球は月というただ1つの衛星を持っていますが、実は惑星が衛星を持つということは可能性としては決して高いことではありません。
では、なぜ地球には月という衛星ができたのでしょうか。
地球にはなぜ衛星があるのか
地球にはなぜ月という衛星ができたのかというと、実はこれにはある驚くべき理由が隠されており、
地球の地軸が公転軌道に対して23.43度傾いているということと大きく関係しています。
上の図に示したように、地球は太陽の周りを、
その公転軌道に対してある一定の傾きを保ちながら、365日かけて公転しているわけですが、
実はこの傾きは、はるか昔、
地球が誕生して間もない今から46億年ほど前に
地球の半径に相当するような直径を持った、
原始惑星「テイア」が衝突した際に生じたものであると考えられています。
もし今そのような巨大天体が地球に直撃すれば、間違いなく全生命は滅びますが、
幸いにも、この頃はまだ最初の生命すら誕生していない超初期でした。
では、このテイアの衝突が、衛星の誕生とどう関係しているのかというと、
実は、そのテイアの破片が再度集まり、球体となったものが、今の月なのです。
テイアは月として、元の半分程度の直径の星へと生まれ変わったのです。
このように、衛星が誕生するには理由があり、水星や金星にそういった衛星がないのは、そのような機会に恵まれなかったためであるということが1つの大きな理由と言えます。
各惑星の衛星の数と名前について
水星と金星には衛星は存在しませんが、
それ以降の
- 地球
- 火星
- 木星
- 土星
- 天王星
- 海王星
の6つの惑星には、
それぞれに衛星が存在し、その数にもばらつきがあるほか、1つ1つ名前が付けられています。
そして、なんと木星と土星には、その衛星の数が60以上もあり、全てを覚えるのはかなり大変です。
なので、その詳しい数と、代表的な衛星についてまとめますと、
各惑星には、それぞれ以下のような衛星が存在しています。
- 水星 :0個
- 金星 :0個
- 地球 :1個
(ムーン) - 火星 :2個
(フォボス、ダイモス) - 木星 :69個
(イオ、エウロパ等) - 土星 :64個
(レア、タイタン等) - 天王星:27個
(ミランダ、アリエル等) - 海王星:14個
(トリトン、ネレイド等)
このように、水星や金星以外の惑星には衛星が存在しているのですが、
中には本当に衛星かどうか不確実なものや、そもそも発見されていないものがある可能性もあります。
また、これまでに発見された衛星はすべてに名前がついているわけではなく、木星の60以上もの衛星のうち、現時点で名前が付けられているものは51個のみです。
まとめ
今回の記事では、水星と、その他の太陽系の惑星の衛星に関する情報を中心にまとめました。
地球は、たまたま運よく月という衛星を持つことになりましたが、
もしもテイアが地球を直撃していなかったら、月も誕生していませんし、そもそも地軸の傾きも存在していないため、地球は今とは全く別の環境になっていた可能性があります。
そうなると、これは少なからず生命の起源と進化の仕方にも関係してくることになるため、もしかすると今の人間とは似ても似つかないような生物が地球を支配していたのかもしれませんね。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)
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