私たちの住む日本において、過去に最高気温と最低気温がどのくらいだったか皆さんはご存知ですか?
答えを言うと、
- 最高気温は、2013年8月12日に高知県江川崎で記録された
41.0℃ - 最低気温は、1902年1月25日に北海道旭川で記録された
-41.0℃です。
このように日付を見てみると、
着々と地球温暖化が進んでいることがわかりますが、
このように、日本でも場所によって温度変化は非常に大きく、
さらに、1日の中でも朝昼夜と常に気温は変化しています。
しかしながら、たとえ1日だけ非常に熱い日があったとしても、年間で考えてみるとその平均気温は毎年ほとんど変わりません。
ちなみに、
日本の年平均気温は約15.3℃ほどで、
世界の年平均気温は約14℃といわれています。
しかし、実はこの年間の平均温度が1℃でも変化してくると、地球規模で考えるとそれはかなり大きな変化となって、私たちの生活にまで影響してくるのです。
そこで今回の記事では、もしこの先「氷河期」が来た時に、日本の気温はどう変化するのか、
そして人類は絶滅してしまうのか、ということについて詳しく解説します。
氷河期における日本の気温は?人類滅亡の危険性はあるのか
これまでの歴史上、地球は何度も氷河期を経験していますが、
その中で、地球が最後に氷河期だったのは、
今から約7万年前~約1万年前の間でした。
この時の気温は、今よりも大体6~7℃程度低かったと考えられており、
それを参考にすると、今後もしまた氷河期が到来した場合、
日本の平均気温は10℃以下になる
ということになります。世界的にもそうなりますね。
ただ、それでも四季がある日本では、やはり季節的な温度変化は感じられることでしょう。
しかしこの世界規模の寒冷化は、
特に農業において深刻な影響を与えることになります。
そして、農作物が育たなくなると、もちろん牛や豚などの家畜を育てることも難しくなります。
食料品は総じて価格が上昇し、
最悪の場合食糧不足に陥り、世界的には数百万人規模の多くの人々が命を落とすことになるでしょう。
もちろん、人類以外の生物もその多くが個体数を減らすことになりかねません。寒冷化は、野生動物たちのエサが減ることも意味しています。
ただ、その氷河期によって人類全てが絶滅するという可能性は考えにくいでしょう。
事実、人類は約7万年前に始まった氷河期を乗り越えて、現代にいたるまでその繁栄を続けています。
しかしこの間に絶滅した生物は数多く、
例えば、「マンモス」や「サーベルタイガー」などが、
ここでその種としての繁栄の歴史に幕を閉じることになりました。
ただ、これはその寒さだけが原因だったというわけではなく、
その寒さの中で、同時期にその地球で暮らしていた人類によって乱獲されたこともその一因です。
19世紀まで続いた「小氷期」について
実は、14世紀半ば~19世紀にかけての地球は、今よりも寒冷化した環境にありました。
この時期を「小氷期」と言います。
その寒冷化によって、オランダの河川や、ニューヨーク湾などが一時凍結し、
1315年には150万人もの餓死者も出ました。
他にも、疾病などによって多くの死者が出ています。
この寒冷化は、太陽活動の低下や、世界各地で起きた火山活動で発生した火山灰などによって日光が遮られたことなど、いくつかの原因が絡んでいるものと考えられていますが、
実は、この小氷期においては、
世界の平均気温はわずか0.1℃~0.2℃程度しか下がっていません。
つまり、氷河期に比べると比較にならないほど些細な温度変化ですが、
それでもこういった寒冷化は世界規模で大きな影響を与えるものなのです。
ですから、もし本当に世界規模で氷河期が訪れたとしたら、今の技術をもってしても多くの死者は出るでしょうし、混乱は避けられないでしょう。
地球温暖化と氷河期の関係
近年、地球温暖化は非常に深刻な問題としてしばしば取り上げられますが、
確かに地球は年々気温が上昇しており、
約100年で、0.7℃程の割合で年間平均気温が上昇しているというデータが出ています。
ただ、もっと最近のデータでは、その比率は近年急激に上昇しており、
最悪の場合、2100年までに地球の気温が4.8℃も上昇する可能性もあるという指摘もあります。
ここまで記事を読んでいただいた方は、その「1℃」の重要性について理解していただいていると思いますので、これがかなり深刻な問題であるということが分かるでしょう。
ただ、温度が下がるのはどのような被害がでるのか想像しやすいですが、
例えば温度が上がると、地球にどのような環境変化が起きる可能性があるのかというと、
実は、その1つとして考えられるのが
「氷河期」なのです。
「地球温暖化」と「氷河期」は、一見まったく逆のようにも思えますが、
例えば、温度が上昇すると、その影響から氷河が溶け、海水の塩分濃度が薄まる可能性があります。
すると、それまで赤道付近の温かい海水を高緯度に運んでいた海流などの機能が弱まり、これが氷河期の引き金になるという可能性があるのです。
また、気温の上昇がその他の様々な異常気象引き起こす原因になる可能性ももちろんあります。
近年世界的に問題となっている地球温暖化問題、
その行き着く先は、過去に例のないほどの氷河時代の幕開けなのかもしれません。
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