※落雷で死亡する理由とは?その原因と、保険はきくのか解説!

日本では特に6月~8月にかけて落雷の発生する日が増える傾向にあるのですが、

その落雷は、時に人の命を奪ってしまうこともあります。

過去に警視庁から公開されたデータでは、

日本では、1年間に約20名の方が落雷の被害にあい、

うち13.8名、つまり約14名の方が死亡しています。

この割合を見てみると、およそ70%の確率で死亡しているということがわかりますが、

実は世界的には、落雷の被害にあう方は確認されている限りでは年間約1000件ほどで、

そのうち約30%の方が死亡しています。

つまり、日本は死亡する確率が高いということになります。

ただ、これは特に日本の方が雷が強いからとかそういうわけではなく、ただ日本ではそういう割合であるという話でしかないのですが、

重要なのは、何故落雷の被害にあうと、

死亡する場合と、そうでない場合があるのかということです。

では、実際に落雷の被害にあった場合、それが死を招く原因になるのはどうしてなのでしょうか?

今回の記事ではその理由と、

もし実際に落雷の被害にあって死亡した場合、保険は適用されるのかどうかという部分について詳しくまとめます。

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目次

落雷によって死亡する理由とは?その本質的な原因がこちら

落雷が人を死亡させる原因になるということは確かなことですが、

では実際にもし落雷による電流が体を走った場合、体の中で何が起こり、何が死亡の原因になっているのか、その本質的な部分の理由を知ることは重要なことです。

これは落雷にかかわらず、感電事故全般に言えることですので是非覚えておきましょう。

まず、もしもあなたの体が落雷の被害にあった場合、

その電流が体のどこを通るのか

というところがまず非常に重要です。

これが、もしも腕からわき腹を通り、足を通って、

ほぼ体の表面部分だけを通って地面に逃げていく場合には、

命が助かる可能性があります。

落雷事故にあい、命が助かるケースは、まさにこういった体の表面にだけ影響が及んだ場合が多いのです。

しかし、もしもこの電流が、生命維持に必要な臓器、

例えば脳や心臓などを通ってしまった場合には、

死亡する確率が非常に高くなります。

落雷事故によって死亡するケースで、最もその原因として多いのが、そのあまりの電流の作用によって心臓が心室細動を起こすか、心静止してしまうケースです。

心臓は、そもそも非常に弱い電流が一定のリズムで心筋を動かすことによって血液を送り出しているのですが、もしも落雷によってその心臓が影響を受けると、そのリズムが停止し、心臓が止まるか、もしくは小刻みに震えてしまい、血液が送り出せなくなってしまうのです。

この、小刻みに心臓が震えてしまうのが心室細動というもので、医学用語ではありませんが、しばしば心臓麻痺などとも言われています。つまり、あまりの電気ショックによって、心臓が機能しなくなってしまうことが落雷死の理由として最も多いものになります。

また、落雷による電気エネルギーは、その一瞬のうちに熱へと変わり、それが体の重要な臓器に甚大な熱傷を生じさせることもあります。ひどい場合には、炭化を起こすこともあります。(体の表面を通った場合もしばしば皮膚に熱傷が残ります。)

もしこれが脳で起これば、ひどい場合は即死です。ただ、脳は一部が損傷しても命を取り留められる可能性もありますが、心臓が動かないことには死は免れられません。

また、落雷によって体の一部の組織が壊死することもあります。この壊死の部位が悪ければ、それが命を落とす原因になる可能性もあります。

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落雷が持つエネルギー

落雷がすさまじいエネルギーを持つことは、誰の目にも明らかですね。

落雷が持つ電気エネルギーは、一瞬のうちに光エネルギーや音エネルギーとなって大気中に放出されます。

雷が家の近くに落ちたことがあるという経験をされたことがある方もいるかもしれませんが、すさまじい轟音とまばゆい光を確認できたことでしょう。

例えば以下の映像は、落雷が高い木に落ち、すさまじい音と光を発した瞬間、

木がはじけて倒れてしまう映像です。
音量が大きいので十分に下げてからご覧ください。

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先ほど落雷は体内や皮膚に熱傷を生じさせると言いましたが、人間は電気を比較的通しやすいため、それほど発熱することもなく地面へと電気が逃げていきます。しかし、木は非常に電気を通しにくいため、その途中で電気エネルギーが熱へと変わり、内部の水分を急膨張させるため、爆発のような現象が起こります。

では、落雷はどのくらいのエネルギーを持っているのかというと、

通常、一般的な家庭のコンセントから供給できる最大の電流量は15Aなのですが、

落雷によって生じる電流は、

時に1000~20万Aにもなります。

これは、たった1回の落雷によって、最大で100日分の電力を賄えるほどの電流が発生しているということになります。

ちなみに、私たちの体の中で心臓を動かしている電流は、

およそ0.0001~0.0002A

そのため、落雷による電流は体にとって想像を絶するほどの脅威であり、コンセントの電流でさえ死に至らしめます。

落雷で死亡した場合、保険はきくのか?

人の亡くなり方は人それぞれですが、日本では毎年確かに落雷によって何名かの方が犠牲になっています。

すると、もし生命保険(死亡保険)に加入していた場合、この落雷による死亡はどう取り扱われるのか、

保険がきくのかなど気になる方もいると思うのですが、

結論としては、落雷死は

災害事故」として取り扱われ、

保険の対象となります。

生命保険の「死亡保険」と「災害死亡保険」がこの対象になります

また、

損害保険の「傷害保険」も、保険対象となるようです。

ただ、死亡したのが180日以後の場合はその保証が受けられない可能性があり、

かつ、保険が適用されるかどうかは医師の診断書が決め手となるため、その診断書に理由が雷であるということがきちんと明記されていなければ、保険適用外と判断される可能性があります。

こういった保険では、通常大規模な被害が生じるもの(津波や地震)においては保険が適用されませんが、しっかりとした医師の診断さえあれば、落雷死は単発の災害事故として取り扱ってくれるようです。

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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