日本では6月~8月にかけてが最も雷が発生しやすい時期になっていますが、
その雷が最も発生しやすいのは石川県で、
なんと落雷が生じる日が年間で42日もあります。
つまり、8日に1日は雷がなっているという割合になります。これは雷が苦手な方にはつらいですね…!
そして、そんな落雷は時に地上を歩いている人を襲い、
雷に打たれた方が死んでしまうことも少なくありません。
日本でも、毎年平均で20人もの方が落雷の被害にあっており
その20名のうち、実際に死亡してしまう方は約14名です。
すなわち日本においては、
その死亡する確率は約70%ということになります。
しかしながら、日本以外の国も併せて考えた場合、
実は、その確率は変化してきます。
そこで今回の記事では、
落雷によって死亡する確率や、
雷に打たれて死亡した場合、その遺体はどうなるのかを詳しく解説します。
落雷で人が死亡する確率は?
日本では、年間約20名の方が落雷によって負傷し、
うち14名が死亡。確率にすると被害者のうち約70%もの方が死亡しています。
しかしながら、これは世界的に見ると非常に割合として高く、
落雷によって死亡する確率は、
実は世界平均だとおよそ30%程度であるといわれています。
つまり、助かる確率の方が高いのです。
ちなみに、世界で落雷の被害にあう方は、
把握されているだけで年間約1000人程度とされています。
そのうちの30%の方が死亡するということなので、
落雷によって少なくとも年間数百人以上もの方々が命を落としていることになりますね。
ちなみに、ではなぜ日本ではそれだけ落雷による被害が多いのかというと、
これは、日本人の落雷に対する危機意識の低さから来ているという指摘がされています。
例えば、もし急に雨が降ってきたりすると、日本人は葉っぱが多い高い木の下で雨宿りをしてやり過ごそうとする方も多いようなのですが、
その結果、運悪くその木に雷が落ちてきてしまい、雷は木を伝い、その下で雨宿りをしている人体へと移ってきてしまうのです。
これを「側撃雷」と言います。
雷の持つエネルギーはすさまじいため、例え木を経由したところで、その電流が人体に与える影響は非常に大きいのです。
ただ、先ほど世界的には雷の被害にあっても助かる確率の方が高いと言いました。
では、これは一体なぜなのでしょうか?
雷に打たれても助かる確率の方が高い理由とは?
人が落雷に打たれて死亡する場合、その1番の理由は、
強力な電流による心室細動、または心静止です。
心筋は体内を流れている微弱な電流の作用によって規則的な動きを保っていますが、もし落雷の影響によって強い電流が体の中を通り、心筋の脱分極を起こすと、一瞬にして心臓の動きが止まってしまいます。
すると、このまま心臓が動き出さずに死亡してしまうケースももちろんありますが、
多くの場合では心筋が再びその動きを取り戻すものの、電流による影響から呼吸中枢が抑制され、呼吸困難が起きて死亡につながるケースがあることも分かっています。
とにもかくにも、体内における情報を電子信号でやり取りしている人間にとって、その流れを遮断するような電流が流れることはまさに命とりなのです。
雷ほどのパワーが無くても、家のコンセントから流れてくる電流でさえ人を死に導くことがあります。
しかしながら、落雷は世界的にみると助かる場合が多いとされています。
割合でいうと、落雷の被害にあってもその70%は生存できるということになっています。
これはなぜかというと、
落雷によって助かるケースは、落雷によって体を走る電流が内臓にはほとんど影響せず、体の表面を伝って地面へと逃げて行った場合です。
雷による電流は、電線事故などと違って一瞬の出来事。そのため、幸運にも内臓を傷つけない場所を通って地面へと逃げてくれれば、命は助かるのです。
ただ、それでも無傷で済むことはほとんどなく、例えば落雷の被害にあった方の中には、
その体の表面に
「リヒテンベルク図形」や「電紋」と呼ばれる独特なやけど痕が生じることがあります。
「リヒテンベルク図形」https://t.co/gCZEg7Qixg
雷に撃たれた人 pic.twitter.com/huM4covQN7— さらどぅ/saradox (@virusyana) 2018年6月2日
また、実際は生存できた場合でも、何らかの内臓不全や、精神障害など、その約70%の方において後遺症が残ることもわかっています。
落雷で死亡した場合、その遺体はどう変化するのか?
皆さんは、落雷によって木や建物が破壊される映像を見たことはありますでしょうか?
例えば、以下の映像はまさにその落雷によって木が爆発し、倒れてしまう映像です。
(音量が大きいので下げてからご覧ください。)
このような映像を見てしまうと、もしも人が落雷の被害にあい、死亡してしまった場合、
その遺体は、見るも無残な姿に粉々になってしまうように思えます。
しかし実際のところは、落雷の被害にあったとしても、人が先ほどの木のように内側から爆発するということは通常あり得ません。
この理由は、
その物体の電気の通しやすさにあります。
結論を言うと、人間は比較的電流を通しやすいので、人に落ちてきた落雷による電流は、体を通って即座に地面へと逃げていきます。しかし、その途中で重要な内臓を電流が走ると、損傷が生じた場合では死に至ることがあるということになります。
一方木は、人間よりも電流を通しづらいという特徴があります。すると、その電気エネルギーは熱エネルギーに変化し、その影響から木の中で一気に水分が膨張します。するとその結果、その内圧の影響で、まるで木が爆発したかのように内側から破壊されるのです。
ただ、人によっては、そのあまりの衝撃から、骨折、臓器破裂、脳内出血などが起こる場合もあります。ただ、木のように爆発するケースというものは、基本的にはないでしょう。
そのため、もし落雷に打たれて誰かが死亡した場合、その遺体はもしかするとほぼ無傷のように見えるかもしれません。
ただ、死に至るほどなので、その体の内部では、一瞬のうちにすさまじい破壊が進んでいた可能性があります。
こちらの記事はいかがですか?⇒失明が回復した不思議な話、現代の技術はどこまで進んでいるのか?