※金星と神話の関係について!ヴィーナスの由来とは?

太陽は、私たちの地球を含む計8つの惑星を従えていますが、

そのうち、水星に次いで太陽に2番目に近い場所にあるのが、

今回お話しする「金星」です。

この金星は、8つの惑星のうち最も暑い星として知られており、

その地表の温度は平均して460℃以上にもなるため、まさに灼熱の惑星です。

しかし、この星は欧米では

ヴィーナス(Venus)」の名前が与えられており、

このヴィーナスは、ローマ神話に登場する

愛と美の女神」の名前です。

では、なぜ金星はヴィーナスと呼ばれているのでしょうか?

今回の記事では、その由来について詳しく解説いたします。

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目次

金星と神話の関係は?ヴィーナスの由来について!

実は金星に限った話ではなく、星の名前には基本的に神話に登場する神の名前が当てられることが多いです。

例えば水星は「マーキュリー」と呼ばれていますが、

こちらも、ローマ神話に登場する神の名前であり、

これが意味するところは、水星もそれだけ昔からその存在が確認されていたということです。

つまり古代の人々は、当時語り継がれていた神話になぞらえ、その星々に神の名前を与えて区別していたのです。

古くは、星には世界に影響を与えるような力があると考えられていたため、神話に登場する神の名前を対応させていたのですね。

そして今回お話ししている金星は、

「ミロのヴィーナス」でも有名な「ヴィーナス」という女神の名前が付けられていますが、

これは、金星の美しさに由来しており、

その輝きの強さから、美の象徴たるヴィーナスの名前が与えられました。

事実、地球から見ると、

金星は、太陽、月に次いで3番目に明るく見える星として知られており、

最大光度を放つときには、その輝きは非常に強くなります。

ただこの金星は、地球との位置関係の影響から、夜中に見ることはできず、

明け方か夕方にしか見ることはできません。

そのため、その時間帯にしか見えない、美しい輝きを放つ星であることから、

日本では、「明けの明星」宵の明星」などと呼ばれています。

宵の明星という言葉は耳にしたことがある方も多いのではないかと思いますが、実はこれは金星のことを言うのですね。

金星はなぜ夜中に見ることができないのか?

金星は、その存在そのものが美しいこともが美しいことも確かなのですが、

これが、明け方と夜になる前のわずかな時間帯にしか見ることが出来なかったことは、

金星をヴィーナスと名付けた当時の人々からすれば、特別なことのように感じたことでしょう。

では、なぜこの金星は夜中に見ることはできないのかというと、

これには、その金星の位置が大きく関係しています。

というのも、金星および水星は、地球から見ると常に太陽の方向に存在しています。

何故なら、これらの2つの惑星は、地球よりもより小さな周回軌道を描きながら、太陽の周りをまわっているからです。

すると、例えば日本が真夜中ということは、

日本は太陽とは反対側の宇宙を見ていることになりますので、

そうなると、常に太陽の方向にしか見えない水星と金星は、日本からでは見ることが出来ないのです。

そのため、もし水星や金星が見えるとすれば、それは日中であり、

日中であれば、空のどこかに金星や水星は見えてもおかしくありませんが、

水星や金星に限らず、日中は太陽の明るさが強すぎて、星なんて見えませんよね?

そのため、空が明るくなる前の明け方か、

空が暗くなり、星が輝き始め、水星や金星が太陽とともに沈んでしまう前の時間帯にしか水星や金星を観察することはできないのです。

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金星はなぜ「金星」なのか?

今回は、金星がヴィーナスと呼ばれている由来についてお話ししましたが、

そもそもなぜ金星は、

日本では「金星」と呼ばれているのか、

ということについて不思議に思った方もいるのではないでしょうか?

なんとなく、金色に輝いて見えたから?と思う方もいるかもしれませんが、

それなら水星は、なぜ「水星」なのかという話になりますよね?

特に、水色に輝いている様子もありません。

また、水星には水もありません。

では、これらの名前は何に由来しているのかというと、

太陽系に属する8つの惑星のうち、

水星、金星、火星、木星、土星の5つの惑星は、

この世の万物はすべて「木火土金水」という5つの元素から成り立つとされる

五行説」の考え方に基づき命名されました。

今では、この世の物質は非常に多くの元素から成り立つことが分かっていますが、

古くは、それらのものはたったの5つの元素の組み合わせでできていると考えられていたんですね。

そしてちょうどそのころ、地球からみると、空には特別な5つの星があるということが既に知られており、

それがちょうど五行説に当てはめれられ、

金星は、金を司る星とされてしまったんですね。

ちなみにこのころは、まだ天王星や海王星の存在は知られていなかったようです。

普段、何気なく水星や金星などと呼ばれていますが、

実は、その名前の歴史は非常に古いんですね。

まとめ

今回の記事では、金星と神話の関係、ヴィーナスと名付けられた由来について解説いたしました。

ちなみに地球から見ると、

月は太陽に次いで2番目に明るく見える天体で、

金星はその月に次いで3番目に明るく見える天体であるといいましたが、

実は金星の方が光の反射率も高く、金星の直径は月の3倍以上もあります。

そのため、もし月と金星が同じ距離にあれば、金星の方が圧倒的に明るく見えるはずですが、

金星は、月よりももっと遠い場所にあるため、結果月の方が大きく明るい天体として見えています。

しかし、実は月は徐々に地球から遠ざかっていますので、

遠い遠い未来では、金星の方が月よりも明るく見える星になっているかもしれません。

月を大きく明るい星としてみることができるのは、我々現代人の特権なんですね(^^)

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!

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