【解説】ウニの食べるところっていったい何?

日本のみならず、海外でも海の幸として人気のあるウニ

ただ、生ウニは特に好き嫌いが分かれるのではないかと思いますが、

焼いたウニは、生ウニ独特の臭いなどもなく、ご飯に混ぜて醤油をかけて食べると本当に美味しいのでお勧めです(^^)

ただ、そのウニって、改めてどのような食材なのか考える機会ってあまりないと思うのですが、

そういえば、ウニの食べるところっていったい?とふと気になった方もいると思います。

そこで今回の記事では、そのウニの食べるところの特徴について詳しく解説いたします。

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目次

ウニの食べるところっていったい何?

ウニの食べるところと言えば、黄色くて、殻の内側にへばりついているような部分のことを言いますが、

結論を言うと、これはウニの生殖巣であり、卵子や精子を作るところなんです。

すなわち私たちは、卵巣や精巣を食べているということになるのですが、

一般的にウニの身と言えば、実際に販売されているものを見ても、卵巣と精巣が別々に販売されているということはありませんよね。

ここからわかりますように、実はウニの食べるところと言えば、それは別に卵巣や精巣とで区別されているものではなく、

私たちがウニとして食べているものは、卵巣の場合もあれば、精巣の場合もあるのです。

ちなみにウニは、その外見的特徴からは、それがオスなのかメスなのかということを見分けるのは至難の業です。

また、殻を割って中を見てみても、オスとメスとで同じように生殖巣が配置されているため、実はオスメスを見分けるのはとても難しいことなんですね。

オスメスの違いは、生殖巣の色にあり!

ただ、精巣と卵巣とでは、その色に若干の違いがあります。

具体的には、

より生殖巣が黄色っぽい(色が薄い)ものが精巣(オス)で

より生殖層が赤みがかっている(色が濃い)ものが卵巣(メス)です。

そういえば、ウニって色が薄いものと濃いものがありますよね。

ただ、これも実は産卵の時期に限定してみられる違いであり

それ以外の時期においては、精巣も卵巣もほとんど色に違いはありません。

また、味もほとんど違いがないのですが、

一般には、オスの生殖巣の方が味が良いといわれています。

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ウニの黄色は「カロテノイド」

では、ウニの生殖巣はそもそもなぜ黄色や橙色をしているのかというと、

これは、「カロテノイド」という色素によって見えているもので、

ウニは餌からカロテノイドを摂取し、それを体に蓄えることによって、生殖巣の色も変化するのです。

カロテノイドは、

  • トマトの赤色
  • ニンジンの橙色
  • トウモロコシの黄色

といった、基本的に植物の仲間が造り出す天然の色素成分のことであり、

生物の中には、それを体に蓄えることによって、その体の色が変わるものがいるのです。

非常に特殊な例のように思えますが、

実はカロテノイド色素によって体の色を変化させている代表的な生物が、ウニよりももっと身近な食材として私たちに日々食べられています。

それは、あの赤身が特徴的な魚のサケです。

実は、サケは本来白身魚なのですが、水中の藻類が造り出すカロテノイドである、

アスタキサンチン」という成分をその身に蓄えるため、身が赤くなります。

また、カニ、エビ、タイなどの赤い色のもとも、このアスタキサンチンです。

そしてウニの場合には、特に「βカロテン」というカロテノイドを摂取し、

それを「βエキネノン」というカロテノイドに変化させ、黄色や橙色の特徴的な色に変化させます。

ちなみにβカロテンは、自然界に存在するカロテノイドのうち最も一般的なものであり、ニンジンの橙色のもととなっているような成分です。(カロテノイドは全部で700種類以上あります。)

また、野菜ジュースにはこのβカロテンがどれくらい含まれているのかということが栄養量の1つの基準となっているのですが、実はβカロテンは体内でビタミンAに変化するという特徴があります。

このように、カロテノイドは何ら珍しいものではなく、私たちはそれを普段から何気なく摂取しているのですね。

人類はいつウニを食べ始めたのか?

ウニは、今でこそ人気の食材であるとは言え、

もし皆さんが初めてそれを発見したとしたら、それを割ってみて、中の生殖巣を食べてみようと思うでしょうか…?

私だったら、「何これ…」と思って海にポイっとしてしまうかもしれません笑

ただ、実はウニを食べ始めたという記録が残っているのは相当古いそうで、

日本では、西暦700年代にはウニが食べていた記録が残されており、

海外では、なんと2500年も前から食べていた記録が残っていた場所もあるそうです。

初めて食べた方の勇気はすごいですね。。

ちなみに、ウニと言えば真っ黒でトゲトゲしているのが印象的ですが、

実は日本では、これまでに何度か真っ白いウニが発見されています。

これは、本来真っ黒なはずであるキタムラサキウニの仲間などが、色素を作ることが出来ないアルビノとして生まれてしまったようなもので、

今年2018年の7月25日にも宮城県で発見されており、約2か月の間水族館に展示されていました。

うみの杜水族館に白いウニ観に来ました~⤴️
真っ白‼️ pic.twitter.com/LRkO9S9EoV

— アエリ (@aerishe) 2018年8月13日

とても可愛らしい姿をしていますが、

外見は真っ白であるとは言え、中の食べるところは一体どうなっているのかというのは少し気になりますよね。

ウニの黄色はあとから蓄えられるカロテノイドによるものなので、生殖巣自体は黄色いのでしょうか…?

そのあたりは謎ですが、もし見たことがあるよという方は是非教えてください笑

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)

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