【最新】文明や機械の発達により、人間は退化する?

我々現存する人間は、学術名でいうと「ホモ・サピエンス・サピエンス」という種の動物として知られています。「ホモ・サピエンス・イルダドゥ」という亜種もいましたが、こちらは絶滅しました。

今から30万年ほど前に誕生したとされる我々の種の祖先は、火を使って調理することを覚えた結果、摂取できる栄養素が豊富になり、これによって、飛躍的にその知能は上昇していくことになります。

そして、今から約1万2000年前に、人間は初めて農業を開始しました。

これにより、人間たちはそれぞれがお互いにより密接に関係しあうようになり、分業制を開始し、さらに知識の共有もより活発に行われるようになりました。

その結果、人々は集落を形成し、果てには王国のような巨大な組織を作るまでになりました。このようにして、人間は今のような共同生活の基礎を築いてきたのです。

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また、今から約500年前には、科学に興味を持つ研究者らの必死の努力によって、現代技術の多くの基礎が築かれました。

今この世界がこれだけ便利になったのは、そういった先人たちの努力があったからなんですね。

かくして進化を続けてきた我々人間の祖先ですが、

今後、機械や文明がさらに発展していくことによって、そこに待っている我々の行く末は、果たして進化なのか、それとも退化なのでしょうか?

便利になるということは、あながち良いことばかりとは言えないのかもしれません。

目次

これまでに人間の退化した部分とは?

人間ももとをたどればアメーバのような単細胞生物だったわけですが、この単細胞生物は約30億年もの長い時間をかけて多細胞性を獲得し、それが現代の様々な生物へと分化していきました。

これは間違いなく進化と言えますが、我々ヒト属は、約600万年前まではただの猿でした。これが初めてヒト属へと分化し、進化を続けてきたのが我々現生に生きる人間なのです。

しかし、その中で我々が退化したといえる部分もあります。では、それは一体どこなのでしょうか?

体毛の減少

人間が退化した中で最もわかりやすいのが、体毛が薄くなったということです。

いくつも存在する霊長類の中で、体がこれだけ体毛で覆われていないのは我々人間くらいです。

しかし、これはある意味では退化のようですが、実は体温が上昇してしまうのを防ぐための進化だったとも考えられています。

人間が人間らしい生活をするようになったころ、人間は長距離の移動などを行うことが増えてきたために、毛の保温効果によって熱くなりすぎるのを防ぐためにこのような変化が起きたようです。

歯の減少

これは非常に有名な話で、現生人類には、4人に1人の割合でいわゆる「親知らず」は生えてこないということが分かっています。

親知らずは10代後半から20代前半にかけて生えてくる歯ですが、たとえ生えてくる場合でも、これが生えてくるスペースが十分ではないため、結果隣の歯を圧迫し痛みを発することから、抜歯をするケースも珍しくありません。

この歯の本数の減少は、その食生活の変化にあるとされています。以前の人間は固い木の実などを食べていたために、顎も今より大きく、親知らずも含めた歯の本数が重要でしたが、

その後柔らかい食事をとることが増えてきたために、徐々にその重要性はなくなり、顎が小さくなったために、親知らずが生えない傾向に退化をしているのです。

また、この歯の本数は今後さらに減少していくだろうと考えられています。

尻尾の退化

今の人間には「尾てい骨」がそのしっぽの名残として残っているということは有名な話ですが、それはまさしくその通りで、今の人間には尻尾は必要ないため、それが退化し、基本的に尻尾は生えてきません。

しかしどの人間も、実は妊娠2ヶ月目くらいまでは尻尾のようなものが存在しています

しかし、その後の成長の過程でそれが無くなっていき、結果尾てい骨だけが残るのです。

しかし、世界には稀に、その尻尾が残ったまま生まれてきてしまう方もいるようです。不思議な話ですね。

尻尾が退化したのはもちろんそれがいらなくなったからなのですが、もともとこういう尻尾は、木につかまったり、歩行をする際にバランスをとったりという面で非常に大きな役割を担っていたようです。

しかし、人間は二足歩行に進化したため、その尻尾はいらなくなり、むしろ邪魔な存在となってしまいました。これにより、徐々に退化が進んでいったと考えられています。

骨盤が狭くなった

これは特に退化とは言えないかもしれませんが、人類は2足歩行を獲得したことによって、骨盤が他の動物に比べて狭くなってしまいました。

実はこれは非常に問題のあることで、これによって人類は出産をすることが困難になってしまったのです。胎児の頭と肩幅の大きさが骨盤に比べて大きいため、女性は1人出産するのも命がけです。

他の動物は自然界で当たり前のように出産し、その子孫を増やしていますが、実は人間の出産が難産になりやすいのは、そういった変化があったからなんですね。

このほかにも、盲腸がいらなかったり、以前はフェロモンを感じるために役立っていた鋤鼻器(じょびき)という器官が残っていたり、人間の体の中には退化した部分が数多く存在しています。

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文明や機械の発達によって人間はさらに退化する?

我々人間の生活は、ここ数百年の間で激変したといっても過言ではありません。

その理由の1つは、蒸気機関や、機械技術が発達したことにあります。

今では、加工食品のほとんどは工場で機械によって作られていますが、これは人間の生活が便利になる一方で、その人間が考える力を奪う可能性も秘めています。

なので、これによって人間の個人としての能力が退化してしまうのではないかという声は沢山あります。

また、1つ面白い話をすると、今の人類は単純な知識こそ当たり前のように祖先より豊富に蓄えていますが、今から5万年前の人間は、私たちより脳が大きかったということがわかっています。

当時は、まさに生きることが命がけ。

どんな植物にどのような特徴があるのかを覚えていなければ毒にやられてしまう可能性もありますし、地理を詳細に覚えていなければ、狩りも成功しません。ありとあらゆることを、頭の中に叩き込んでおく必要があったのです。

それに比べ現代の人間は、スマホさえあれば何でも簡単に調べられるため、本当の意味で頭の中に入っている知識は、実はそれほど大した量ではありません。

もちろん、それはある意味ではとても良いことで、何でもかんでも図書館に行かなければわからないなんてことになればそれこそ技術の進歩は遅れてしまいますが、ある意味では、これは人間の退化につながると考えられるようで、人間の脳は今後さらに小さくなる傾向にあるとも考えられています。

また、単純に人間の文明も、今後さらに発達していくことになるでしょう。そのカギを握っているのが「AI」つまり人工知能です。

このAIの発達によって、日本では今後あと10年もすれば事務系の職種はかなり激減するだろうと考えられています。

また、AIが発達すれば、ありとあらゆるものが自動化し、まさに文明が発展し、映画に登場するような近代的な未来が訪れるのもそう遠くない未来なのかもしれません。

退化と進化は表裏一体

人間の退化と進化は、ある意味表裏一体の存在です。

身の回りの重要なものをどんどん進化させていけば、それによって人間の体のいらない部分は退化していきます。

これを突き詰めて行くと本当にいつか人間は機械に支配されてしまうのではないかとさえ思いますが、実際にそういったことを危惧する声も上がっています。

AIはいまだに人間の感情を理解するには至っていませんが、この調子で研究が進んでいけば、少なくともあと1万年もすればかなりその技術は進んでいることでしょう。

1万年というとかなり遠い未来のように感じますが、人類の歴史で考えてみればほんの一瞬の出来事です。このころには、もはや人間は仕事すらしていないかもしれません。

そうなれば、また人間はどんどん退化の一途をたどることになるかもしれませんが、

いつの間にか、人間がまるで猿のように人工知能に飼いならされているなんてことにももしかしたらなっているかもしれませんね。

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